監督・脚本・製作:マット・リーヴス 脚本:マット・リーヴス、 ピーター・クレイグ 撮影:グレイグ・フレイザー 出演:ロバート・パティンソン、 ゾーイ・クラヴィッツ、 ジェフリー・ライト、 コリン・ファレル、 アンディ・サーキス、ほか |
犯罪が多発するゴッサムシティでは、現役市長のドン・ミッチェル(ルパート・ペンリー・ジョーンズ)と、改革派の女性候補ベラ・リアル(ジェイミー・ローソン)との選挙戦が行われていた。そしてハロウィンの10月31日水曜日、ドン・ミッチェル市長が惨殺される。ひとり自警団として活動を始めたばかりのバットマン(ロバート・パティンソン)は、彼を認める唯一の理解者、ゴードン刑事(ジェフリー・ライト)からの捜査の協力要請を受け、殺害現場に入る。ほかの警官たちから白い目で見られる中、バットマンは次々と手掛かりを発見していく。
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実に濃厚な3時間。堂々たる映画。強烈なドラマが展開する。重く、ダークだが、「ジョーカー」(Joker・2019・米/加)のように陰鬱で落ち込むようなことはない。ちょっと鳥肌が立ちそうになったほど。これはお金を払って劇場で見るべき作品。この重厚さはたぶんモニターでは再現できない。音も良く回っていた。臨場感的なものもある。 たぶんできるだけリアルに作ろうとしたようで、設定も実際にありそうなものだし、悪役も主人公も、割りと普通の人たち。超能力とかスーパー・ヒーローの物語にはしたくなかったのだろう。撃たれればダメージを受ける。ちょっとバカにされていて、警察に捕まってマスクを剥がされそうになったりもする。 ファンタジーよりリアル・ドラマに近い。悪もリアルな悪で、だからほとんどギャング映画のようになっている。ニューヨークのようなゴッサムシティを食い物にする奴らの物語。だからバットマンとは名乗っていないし、キャット・ウーマンとも名乗らない。ただコウモリや猫など、それを思わせるものは出てくるが。凶悪な敵が彼をバットマンと呼んでいるだけ。むしろ警察などからはハロウィンのいかれたコスプレ野郎というような扱いを受けている。スーツも手作り風でややダサイ。バット・モービルも手作り。そこが良いし、大人向きの仕上がりになっている。 とにかく良かったのはゾーイ・クラヴィッツ。実に魅力的に描かれていて、ピッタリ役にはまっていた感じ。確かに猫っぽかった。そして驚かされたのはペンギンを演じたコリン・ファレル。「ハウス・オブ・グッチ」(House of Gucci・2021・米/加)のジャレッド・レトなみ。というか、誰だかわからないレベル。しかも普通の顔なのに、顔の傷で引きつりがありペンギンを思わせる顔になっているというスゴ技! 素晴らしい特殊メイク。 銃は、賊が使う5インチくらいのリボルバー、4インチくらいのシルバーのリボルバー、ゴードン刑事がS&WのM&P、キャットウーマンがグロック。ギャングはマイクロ・ウージーやMP5K。警察のSWATはM4カービンとボルト・アクションのスナイパー・ライフル。リドラーのシンパはM16ライフルも使用。 公開7日目の平日初回、新宿の劇場は全席指定のATMOS上映で、前日にネットで確保。当日は15分くらい前に開場。観客層は、大学生くらいの若い人と、仕事が休みかチョイ抜けしたかの中年層が少しと、引退した高齢者という感じ。若多め。男女比は、男10人に女2人くらいの割合。最終的には499席に50〜60人くらいの入り。9席×2列のプレミアム席も5席ほど埋まっていた。平日、初回でもこれくらいは入るんだ。 新しいシネマ・チャンネルから、CM・予告。途中で飲食OKとなり、半暗に。そして非常口も消え、マナー、忘れ物注意、CM1本はさんで、暗くなってTCXのデモ、ATMOSのデモ、ちょっとまぶしい足元注意と続いて、フル・サイズの映画泥棒から映倫で本編へ。 それにしても、4Dスクリーンの振動がたびたび伝わってきて不快だった。昨夜に地震があったので、なおさら。ドキッとする。 |