2022年5月7日(土)「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」

DOCTOR STRANGE IN THE MULTIVERSE OF MADNESS・2022・米・2時間06分

日本語字幕:丸ゴシック体下、林 完治/シネスコ・サイズ(IMAX、Panavision、ドルビーVISION、IMDbでは2.39、IMAX版1.90)/ドルビーATMOS(公式サイトでは7.1chサラウンド)
(日本語吹替版、IMAX版、4D上映、ATMOS上映もあり)

監督:サム・ライミ
脚本:マイケル・ウォルドン
撮影:ジョン・マシソン
出演:ベネディクト・カンバーバッチ、
   エリザベス・オルセン、
   ベネディクト・ウォン、
   レイチェル・マクアダムス、ほか

公式サイト
https://marvel.disney.co.jp/movie/dr-strange2.html
(全国の劇場リストもあり)

天才外科医のドクター・ストレンジことスティーブン・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)は、元恋人クリスティン(レイチェル・マクアダムス)の結婚式に出席し、奇妙なモンスターに追われる少女、アメリカ・チャベス(ソーチー・ゴメス)を助ける。すると彼女は別の宇宙へ行くことができる能力を持っていることがわかるが、彼女はそれをコントロールできないという。そこでスティーブンはアベンジャーズの1人、スカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン)に助けを求めるが、実はスカーレットは失った2人の子どもたちを忘れることができず、禁断の書ダークホールドを手に入れ、別の宇宙にいる2人に会いに行こうとしていた。そしてアメリカの能力を手に入れようとする。

74点

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 おもしろかった。おもしろったし、すごかったが、マルチバースという世界観をどのマーベル映画も取り入れだしてから、あまりに荒唐無稽すぎて、ついて行けなくなったような気が。いろんな作品がつながると、どんどん世界が狭くなってくる気もするし。それに、魔法パワーのような戦いでは、戦い自体にリアリティがなく、単なるショーを見ているような感じになってしまう。絵としてはリアルで、驚異的で、スケールも大きく凄いんだけど、どうにも現実離れしすぎていて、応援するような気にもならない。ボク的には別々の世界の話にしておいてくれた方良かったなあ。

 それでいて、本作はサム・ライミ監督作品ということで、やや雰囲気がほかのマーベル映画とは異なるテイストが加わっている。それは初期監督作品にあったようなおふざけ感というか、毒というか、そんなようなもの。特にラストのブルース・キャンベルのくだりは「キャプテン・スーパーマーケット」(Army of Darkness・1992・米)の雰囲気かなあと。好きな人はサム・ライミ節的なものを感じるんだろうけど、その辺をどう取るかで評価が変わってくる気がする。確かに、それがないとサム・ライミ感は薄れるけど……。

 残念ながら、見終わって、何も心に残らなかった。銃も登場しなかったしなあ。間を置いてから思い出そうとしても、何も浮かんでこなかった。でも絵も音もスゴイから、3Dや4D、IMAXには向いているのかも。まあショーだよなあ。

 印象に残ったものというと…… 女優さんかなと。特にアメリカ・チャベスを演じたソーチー・ゴメスとワンダ・マキシモフを演じたエリザベス・オルセンが良かった。ソーチー・ゴメスはTVや短編で活躍していたようで、今後に期待したいところ。エリザベス・オルセンはボク的には最近作で言うと「ウィンド・リバー」(Wind River・2017・米/英/仏)のFBI捜査官役で光っていた。そこからの流れで本作と。

 公開4日目の初回、銀座の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は17〜18分前に開場。観客層は若い人から中高年まで、割りと幅広かった。メインは中年層という感じ。最初20人くらいいて、女性は4〜5人。最終的には456席に5.5割くらいの入りだったろうか。10席×2列のプレミアム席には9人ほど、さらに高い8席ほどのBOX席にも2人ほどが座った。朝一だからこんなものなのだろう。

 10分ほど前からCM・予告があり、途中でマスク注意から飲食OKになり、半暗になって非常口ランプが消え、予告が続いて、たぶん「アバター」続編の初めての予告もあって、マナーから忘れ物注意、CMが再び入り、暗くなってからTCXデモ、足元注意のフルの映画泥棒、映倫、ケロロ軍曹の海賊版があって、本編へ。


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