監督:ジャウマ・バラゲロ 脚本:ラファ・マルティネス、 アンドレ・コッペル、 ボルハ・グレス・サンタオラジャ、 ミシェル・ガスタンビデ、 ローワン・アタリー 撮影:ダニエル・アラーニョ 出演:フレディ・ハイモア、 アストリッド・ベルジュ=フリスベ、 リーアム・カニンガム サム・ライリー、 ファムケ・ヤンセン、ほか |
海賊フランシス・ドレイクの財宝のありかのヒントとなる遺物を沈没船から発見したウォルター(リーアム・カニンガム)とジェームズ(サム・ライリー)のチーム。しかし沈没船がスペイン籍だったため、スペイン政府に没収され、ほぼ実態が知られていない「工学の奇跡」とも称される世界一安全な金庫の中に保管されてしまう。そこでリーダーのウォルターは、イギリス・ケンブリッジ大学の天才学生トム(フレディ・ハイモア)をチームに引き入れることにする。
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面白かった。見ておいて期待していなかったというのも変だが、楽しめた。こういう話だったとは。ピカレスク・ロマン。なぜこれで話題にならず、混んでもいないのだろう。もっと多くの人が見て良い作品だと思う。有名俳優はほほ出ていないけど、面白いんだから。評論家とか有名人がTVなどで誉めていないからだろうか。なんか得した気分。 スペインとフランスの合作ながら、全編英語で、主人公たちはほぼイギリス人。劇中でも言っているが「オーシャンズ11」(Ocean's Eleven・2001・米)的な映画ではある。が、ボクはそれよりユーモア少なめだが、「黄金の七人」(7 uomini d'oro・5・伊/仏/西)のような雰囲気を感じた。チームは6人だけど、サッカーのワールド・カップ決勝戦をバックに実行するあたりとか。 主演の天才大学生トムを演じたのは、フレディ・ハイモア。自身が本作のプロデューサーも務めている。そして、ジャン=ジャック・アノー監督のトラ映画「トゥー・ブラザーズ」(Deux freres・2004・仏/英)で子役で劇場映画デビューした人。それがこんな大きくなって、プロデューサーもやっているとは! 今後もどんどん映画を作って、出て欲しい。 いい味を出していたのは、チームの紅一点、ロレインを演じたアストリッド・ベルジュ=フリスベというスペイン生まれの人。これまでにも「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」(Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides・2011・米/英)やガイ・リッチー監督の「キング・アーサー」(King Arthur: Legend of the Sword・2017・英/米/豪)に出ているらしいが、本作が一番光っていたかも。今後にも大いに期待したい。 監督は、つかてスペイン・ホラーの新鋭といわれた「機械じかけの小児病棟」(Fragiles・2005・西/英)や「REC/レック」([Rec]・2007・西)の脚本・監督、ジャウマ・バラゲロ。やっぱりホラーをうまく撮れる人は、どんな作品でもうまく撮れるのだ。すばらしい。もっともっと活躍して欲しい。 銃は、FALらしいライフル、M4カービン、1911らしいオートなど。 公開9日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は10分前くらいに開場。スクリーンビスタで開いており、観客層はやっぱり中高年。最初10人くらいいて、女性は3人。若い人は1人いたかなという感じ。こんな比率で、最終的には69席に25人くらいに入り。もっと大きなスクリーンで、もっと入ってもいい作品だと思うけどなあ。なぜなんだろう。 CM・予告の途中で、マスク注意とマナーから半暗になり、スクリーンの上下が狭まってシネスコ・サイズになって本編へ。 |