2022年7月2日(土)「エルヴィス」

ELVIS・2022・豪/米・2時間39分

日本語字幕:手描き風書体下、石田泰子/字幕監修:湯川れい子/シネスコ・サイズ(IMDbでは2.39、Arri ALEXA 65)/ドルビー(IMDbではドルビー・デジタル、IMAX 6-Track、ドルビーひサラウンド7.1も)
(米PG-13指定)


公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/elvis-movie/index.html
(全国の劇場案内もあり)

1955年、興行師のパーカー大佐(トム・ハンクス)は、移動カーニバルの音楽ステージでカントリー・ミュージックを出し物としていたが、ゴスペルやブルース、カントリーを融合させた新しい音楽で頭角を現しつつあった青年、エルヴィス・プレスリー(オースティン・バトラー)を見出し、自らマネージャーになることを申し出る。エルヴィスはパーカー大佐によって一気に全国的な人気を得てスーパー・スターとなるが、一方で、保守層の批判を浴びることになり、歌うときに体を動かすなと警察の監視が付くような事態に追い込まれていく。

77点

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 なんとなくしか知らなかったエルヴィスの半生を描いた映画。なかなか衝撃的で、他の音楽映画を見てもそうだが、多くのミュージシャンはあまり幸せな人生を送っていないのだなあと、しみじみと思わされる。他の人たちを歌で幸せにするということは、自分の幸せを切り売りしているということなのだろうか。人を幸せにして自分は不幸になっていくのか。そんなふうな感じも。

 「ボヘミアン・ラプソディ」(Bohemian Rhapsody・2018・英/米)から始まって、「ロケットマン」(Rocketman・2019・英/米/加)、「ジュディ 虹の彼方に」(Judy・2019・英/仏/米)などと同じ系統。音楽伝記映画。実録以外にも「アリー/スター誕生」(A Star Is Born・2018・米)も悲劇的な展開の音楽映画という点では似ているかなと。

 とにかく主演のオースティン・バトラーが素晴らしい。もうエルヴィス・プレスリーにしか見えない。カッコイイ! これまではTVの仕事が多かったようで、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(Once Upon a Time in... Hollywood・2019・米/英/中)にも出ていたようだが、うーむ覚えていない。本作は一番輝いている。これだけのはまり役だと、次どうなるのだろう。イメージが強すぎて……。潰されないでがんばってと思ってしまう。

 銃は、TVをぶっ飛ばすのがS&Wの44マグナムM29だったよう。

 公開2日目の初回、銀座の劇場はビルがオープンしてすぐの開場。観客層はやはり中高年がメイン。最初20人くらいいて女性は5〜6人という感じ。最終的には、やや女子が増えて456席に4.5割くらいの入り。話題作ながら、さすがに朝早すぎか。10席×2列あったプレミア席は3席ほど残して埋まった。ラグジュアリー席は不明。マスクが左右に広がり踏め・サイズでTCXのデモの後、本編へ。


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