恐かった。霊的な怖さも少しあるが、それより何より異常者の怖さ。監禁される怖さ。二枚目俳優が青白い顔に不気味なマスクを付けることで、怖さや凄さが増している。アメリカでは良くあるらしい異常者による年少者誘拐事件と、霊的現象の合体というか対決。それが見所になっている。 キャストも設定も演出も適切なようで、観客はちょっとたよりない主人公の少年を応援したい気持ちになる。そしてそれより印象に残るのは、しっかりして頼もしい妹の方。演じていたのはマデリーン・マックグロウ。TVを中心に活躍していて、映画ではメイン・キャストの幼い頃を演じているよう。今後は注目かもしれない。ただすぐに大きくなっちゃうからなあ……。 原作はジョー・ヒルという人だが、映画の製作総指揮もやっているよう。なんとあのスティーヴン・キングの息子なんだそう。なるほどなあ。どうりで雰囲気が似ているわけだ。 監督は脚本も手がけたスコット・デリクソン。あの地味に恐いホラー『エミリー・ローズ』の脚本と監督で、『地球が静止する日』はどうかと思うが、ホラー・メインでやって来た人のよう。予想どおりホラーで手腕を発揮する人のようだ。今後もホラー作品に期待したい。『フッテージ』で主演のイーサン・ホークと仕事をしている。 銃はラストの方でSWのチーフらしいリボルバーがちらりと登場。 公開3日目の2回目、銀座の劇場は平日らしく中高年メインで、男女比は半々くらい。最終的には98席に50人くらいの入りで意外な感じ。平日なのに。まあキャパが少ないけど。 場内が暗くなり、映写機のマスクが左右に広がって、フルのシネスコ・サイズで本編へ。 |