面白かった。タイトルから、もっとお手軽なB級映画だと思っていたら、かなり骨太な映画。重いパンチが繰り出されてきて、ズシンと効いた。やられた。おふざけ感はあるのに、暴力描写はリアルでいかにもいたそう。銃も刃物もかなり恐い。殺しまくりの、血まみれ。でも後味は悪くない。どう落とし前を付けるのかと思っていたら、そう来たか、と。それにしても、邦題ひどすぎ! B級アクション好きを狙ったものだろうか。それにしても、こなにゲテモノ感出さなくても……。 確かにこの映画をひと言で象徴するのは難しいと思う。原題はCOPSHOP。日本語で言うと警察署らしいが、普通はポリス・ステーションとかで、そこに違ったニュアンスが込められているのだろうが、日本人にはちょっとわからない感じか。 冒頭のテーマ曲、あれって映画「ダーティハリー」に似てなかった? ラロ・シフリンのあの曲に? 勘違いかな。 キャストはくせ者ばかりという感じだが、特に良かったのは主人公ともいうべき新米女性警官を演じたアレクシス・ラウダー。感動実話「ハリエット」(Harriet・2019・中/米)に出ていたようだが、だいたいはTVか短編という感じ。本作で大抜擢か。今後も大期待。そしてとても良かったのは高齢のサイコパス殺し屋を演じたトビー・ハス。よく脇役で出てくる印象だが、とてもこんなに強烈な役がやれる人とは思えなかった。最近でいうと「L.A.コールドケース」(CITY OF LIES・2018・米/英)に出ていた。 監督はさすがのジョー・カーナハン。「NARC ナーク」(Narc・2002・独/加/米)で注目された人だけれど、やっぱり警察系のアクションはうまいなあ。最近だとやっぱり強烈なSFテイストのアクション「コンティニュー」( Boss Level・2020・米)を撮っている。 銃は、スターム・ルガーのスーパー・ブラックホーク、レッドホーク、PPK、M4、P229かと思ったらimfdbによるとP226だったらしい、パイソン2.5インチ、P232、マイクロUZI、レミントン870など。マニアックな銃談義も興味深い。あえて今の時代に6連発のリボルバーと。そのこだわりがイイ。 公開6日目の平日初回、早朝に近いこともあって入りは今ひとつ。15〜16分前に開場になって、観客層はほぼ中高年。とかも男性メイン。いわゆるB級アクションはオヤジ映画ということか。物好きが多いのかも。最終的には98席に10人ちょっと。女性は2人かな。もっと入っても良い映画だと思うが、平日この時間帯だとこんなものか。 |