恐い映画。ずっとドキドキしていた。それは何か良くないことが起きるのではという予想的なものもあるが、多くは鬼先生に厳しい目で監視され、そして怒られるようなドキドキ感。緊張感と恐怖。暴力はリアルで、どす黒い血が流れ、刃物も銃も恐い。一方で、裕福でもなく美食家でもないボクにはよくわからないが、独創的な料理は美しく、見事そうに見える。実に立派。おいしそうかというと、ボクにはわからない。物語はメニュー形式で進む。 ひと言で言うと、大人の寓話という感じか。イソップ物語のよう。寓話のようだから、納得いかない展開もあるし、なぜみな黙って従うのかなど、腑に落ちない部分もままある。しかも基本、登場人物のすべてがイヤな感じが漂っている。客もスタッフも、どうにもいけ好かない。主人公とおぼしき女性、アニャ・テイラー=ジョイ演じるマーゴも、のっけからタバコを吸いながらお上品ではない雰囲気をまき散らしているし…… つまり楽しい映画ではない。ショッキングで、不快でもある。ただスゴイ映画だなあとは思う。 銃は、3インチくらいの長さのシルバーのリボルバーと、P226かP229風オートマチック。どちらも意外な展開の中で登場する。 公開5日目の平日初回、銀座の劇場は17〜18分くらい前に開場。観客層は、高齢男性のジイジが多めで、ギリギリになって若い人も増えた。だいたい平日のパターン。最終的に120席に25人くらいの入り。女性は10人くらい。若い人はそれでも男女合わせて10人ほどいたか。 シネマ・チャンネルのあと飲食OKで半暗になり、CM・予告から暗くなって映写機のマスクが左右に広がってフルになり、映画泥棒、映倫で本編へ。 |