2022年11月26日(土)「グリーン・ナイト」

THE GREEN KNIGHT・2021・米/加/アイルランド・2時間10分

日本語字幕:手書き風書体下、松浦美奈/字幕監修:岡本広毅/ビスタ・サイズ(ARRI、公式サイトではアメリカンビスタ、IMDbでは1.85)/ドルビーATMOS(公式サイトでは5.1ch、IMDbではドルビー・デジタルも)
(米R指定)

公式サイト
https://transformer.co.jp/m/greenknight/
(全国の劇場案内もあり)

72点

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 まさにダーク・ファンタジー。言い伝えられてきた昔話という感じもあり、本当は恐い昔話、子供向けではないけれど「本当は恐いグリム童話」というか、それでいて現代のRPG的な部分もあり、探求の旅、クエストに出るが、その冒険の旅の途中で小さなクエストをクリアしながら成長して、大きな最終クエストに挑むという構成。よくできた不思議な物語。

 ただ、なぜそういう展開になるのかはよくわからなかった。字幕だからか、もともとわかりにくいのか、こういうアーサー王的伝説はこういうものなのか、1回見たくらいではわからない作りなのか、いずれにしてもわからなかった。昔話は突拍子もない展開をするものなのかもしれない。

 絵は素晴らしい。映画的で、不思議な感じで、残酷できれい。音響もクリアでよく回っていた。そしてずっと流れる宗教的なコーラスのような歌と、鼓動らしき不安を増長する効果音が見事。字幕で章のタイトルのようなものが出るのも、ファンタジーというか物語っぽかった。よくあるパターンではあるけれど。

 監督は、ボクが見た作品で言うと「さらば愛しきアウトロー」(The Old Man & the Gun・2018・英/米)のデヴィッド・ロウリー。どちらもファンタジー的で、納得できない展開があるという点では似ているかなと。

 主演のデヴ・パテルは「スラムドッグ$ミリオネアー」(Slumdog Millionaire・2008・英/米)で注目された人。最近だと「ホテル・ムンバイ」(Hotel Mumbai・2018・豪/米ほか)が強く印象に残っている。ボク的には割と暗い感じのイメージがついてしまったが、本作の予告ではニコラス・ケイジと間違えてしまう感じだった。

 キツネはとてもリアルだったけれど、演技していたので、たぶん全部3D-CGだったんだろうなと。

 公開2日目の初回、といっても昼に近いが、新宿の劇場は15分くらい前に開場。観客層はやはり中高年メイン。女性は全体に男性より若め。男女比は半々くらいで、若い男性もぱらぱらいた。最終的には117席の9割くらいが埋まった。これは意外。

 シネマ・チャンネルの後、飲食OKから半暗となり、CM・予告で暗くなり、ちょっとまぶしい足下注意、四角の枠付き映画泥棒、映倫と続いて、映写機の左右マスク(さらに内側にちょっと左右に狭いマスクというか縁あり)で本編へ。


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