劇場で観るべき感動大作。ただ、せっかく良いストーリーなのに、白ちゃけた色調と解像度の高くない画質、揺れ動くカメラが、ドキュメンタリー・タッチの演出なのかもしれないが、気になった。古いビデオか。旅客機の機体が逆さになり、人が天井に叩きつけられるなど、どうやって撮ったのかわからないような、リアルで緊迫感あふれる絵もあるのに、もったいない。 ストーリー作りはさすが韓国映画、うまい。普通の感じから、とんでもない展開となり、危機また危機。いろんなタイプの乗客が載っていて、非常事態でそれがあらわになる。自分だけ助かろうとするようなヤツも、特に責めるような事もなく、パニックの1つとして描いている。そして、異常で憎たらしい犯人も、特に掘り下げる事なく、動機や背景はやや希薄だが、パニックに主眼が置かれているという事だろう。空の主役、イ・ビョンホンと、地上の主役、ソン・ガンホが大活躍し、ギリギリまでハラハラドキドキ、見せる。そしてカッコいい。 現実はどうなるのかわからないが、緊急着陸要請にアメリカも日本も拒否。日本は戦闘機がスクランブル発進し、威嚇射撃までしてしまうという展開。この辺はどうなんだろう。韓国ではリアリティがあるのか。日本人的には違うような気もするが、映画的にはこういう展開が必要で、ちょっと悪役的ポジションという事になるのだろう。このへんはつらい。 銃は、特殊部隊がMP5を使用。 クレジットには4DXの文字があったようなので、少なくとも韓国では座席の動く4D上映もあったのだろう。たしかに向いているかも。そしてIMDbではIMAXもあったので、IMAX上映もあったらしい。日本ではノーマルの字幕版上映のみ。 公開10日目の初回、池袋の劇場は14〜15分前に開場。観客層は中高年男性がメイン。女性は1/3ほどいたか。最終的には235席の3.5割くらいが埋まった。かつての韓流のオバサマたちはどこに行ってしまったのか。大きめのスクリーンはこの回のみで、あとは小スクリーンへ。ほかの劇場も似たようなもの。IAMAXでも掛けるような作品なのに。 CM・予告の途中で半暗になり、映画泥棒、ケロロ軍曹の海賊版など枠付きのビスタで流れた後、予告が続いて、暗くなってビスタ・フルの上下マスクでシネスコの本編へ。 |