2023年2月25日(土)「アラビアンナイト 三千年の願い」

THREE THOUSAND YEARS OF LONGING・2022・豪/米・1時間48分

日本語字幕:丸ゴシック体下、松浦美奈/シネスコ・サイズ(Panavision、IMDbでは2.39、Arri ALEXA)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1も)
(豪M指定、米R指定、日PG12指定)

公式サイト
https://www.3wishes.jp
(全国の劇場リストもあるが、表示がおかしい模様)

76点

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 本当は恐いおとぎ話、本当は恐いアラビアンナイト、という感じ。エログロ満載。原作はA・S・バイアットという人の短編小説『ナイチンゲールの目のジン』だそうで、それは『千一夜物語(アラビアンナイト)』の「アラジンと魔法のランプ」をベースにしていて、それを大人向きにしたと。そして映画は、結局、愛の物語になっている。

 面白いのは、主人公が現代の自立した女性で、3つの願いを叶えてやると言われても、特にないところ。逆に魔人「ジン」は、願いをしてくれと懇願する。してくれないと破滅してしまうと。そこからの展開も面白く、よくできているなあと。さすがバイオレンスの「マッドマックス」(Mad Max・1979・豪)の監督や、ファンタジーの「ベイブ」(Babe・1995・豪/米)の脚本を手がけたジョージ・ミラー。

 魔人を演じたイドリス・アルバは、ボクが見たイドリス・エルバ作品の中ではもっとも良かったような気がする。失礼ながら、ボク的にはどうもB級映画の人というイメージがあって、「ダークタワー」(The Dark Tower・2017・米)とか、「ゴーストライダー2」(Ghost Rider: Spirit of Vengeance・2011・米/アラブ首長国連邦)とかが印象に残り、ハリウッド大作でもどうもB級臭が漂うものばかりのような感じ。本作が一番良かったかもしれない。本当は悪役より、こんな優しげな人なんではないだろうかと思えてきた。本作をやって正解だったのでは。

 銃は、中世の戦闘シーンでフリント・ロックとおぼしきマスケット銃が登場。

 上映された作品ではタイトルにThree Wishesとあったような気がするんだけど。公式サイトのURLにもその言葉が入っているし……。

 公開3日目の初回、日本橋の劇場は20分くらい前に劇場が開場。15分前くらいにそのスクリーンが入場開始となり場内へ。観客層は中高年がメインで、女性は1/3くらいだった。自立した女性の話なのに。最終的には404席に2.5割くらいの入り。12席×2列のプレミアム席は8席が埋まった。でも、もっと入ってもいい作品だと思うけど。

 CM・予告の後、TCXデモ、足元注意、フル・サイズの映画泥棒、ケロロ軍曹海賊版からフル・サイズで本編へ。


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