うーむ、これは……。何が言いたかったのか、わからない。何の映画? 終わって出て行くとき、先を歩いていた中年女性2人組は、「何が言いたかったの? 家族愛?」「わからないとは聞いていたんだけど……」「長すぎ!」まったく同感。でもIMDbでは8.0の驚異的高評価。日本人的な感覚とは違うのかもしれない。ひとことでいうなら熱があるときなどの悪夢みたいな感じ。絵とか、構成、編集は素晴らしいと思うけど。 途中、夢落ちかと心配したが、そうはならなかった。それに関しては良かった。しかしオゲレツな部分もかなりあって、シリコンの張型まで出てくるのに、これで日本のレイティングはGで良いの? まあ子供は見に来ていないけど。 そしてアカデミー賞? よくわからない。白人ばかりが受賞すると言われると黒人が受賞し、アジア人がという声が出るとアジア人が、そんな印象さえあるけど。どうなんだろう。 ミシェル・ヨーはもちろん良いが、意外だったのはキー・ホイ・クワンとジェイミー・リー・カーティス。キー・ホイ・クワンは「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(Indiana Jones and the Temple of Doom・1984・米)とか「グーニーズ」(The Goonies・1985・米)の子役だった人で、すっかり大人になって面影はほとんどないことにびっくり。ただ、あの甲高くて癇に障るような声はそのままという感じで、そこにまたびっくり。ジェイミー・リー・カーティスはたぶん体の特殊メイクで、だいぶ体にたるみの出た高齢女性を演じていて、あまりにそれが自然でびっくり。本当にこんな体型になってしまったのかと目を疑ったが、それを売りにしているのでない限り、ハリウッド・スターにそんなことはないだろう。すごいなあ。 銃は、P226、グロック、AK、ポンプ・ショットガンなど。 最初、かなり大作のようなのに、なぜビスタにしたのか疑問に思ったが、マルチバースで別の世界と行ったり来たりするので、ビスタとシネスコがたびたび切り替わる構成だったのね。ただ効果があったかどうかはちょっと疑問。「ブレインストーム」(Brainstorm・1983・米)とか「ギャラクシー・クエスト」(Galaxy Quest・1999・米)ではシネスコになった時、鳥肌が立つような快感を感じたけど……。 公開9日目の初回、銀座の劇場は13〜14分前に開場。観客層は中高年がメインで、男女比はおおむね半々。最終的には395席に6割ほどの入り。9席×2列のプレミアム席はたぶん14席ほどが埋まった。 シネマ・チャンネルのあと半暗になり、ヤヤ赤が強い色調で、CM・予告からマナー、忘れ物注意で暗くなり、左右マスクのビスタでCGパターンのATMOSデモ、足元注意、枠付きの映画泥棒、映倫で、左右マスクのビスタのまま本編へ。 |