2023年4月1日(土)「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」

DUNGEONS & DRAGONS: HONOR AMONG THIEVES・2023・米/加/英/アイスランド/豪・2時間14分

日本語字幕:手書き風書体下、松崎広幸/シネスコ・サイズ(IMAX、IMDbでは2.39、Arri ALEXA)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタルも)
(米R指定、日PG12指定)(日本語吹替版、IMAX版、ATMOS上映、4D上映もあり)

公式サイト
https://dd-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

73点

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 「シャザム!〜神々の怒り〜」(Shazam! Fury of the Gods・2022・米)とか「アントマン&ワスプ:クアントマニア」(Ant-Man and the Wasp: Quantumania・2023・米/豪/加)的な映画かと思っていたら、ちょっと違った。それらより面白かった。しっかりとした冒険奇譚という感じ。

 ギャグも結構笑えたし、ファンタジー世界を楽しむことができた。何より、あり得ないファンタジーのトンデモ世界のお話を、みんながまじめに、真剣に、一生懸命作ろうとしている感じが伝わってくるのが良かった。お金のためというより、見てくれる観客のため、またこの作品を作りたいという強い思いから作られている感じ。衣装やセットにお金が掛かっているし、もちろんCGもふんだんに使われ豪華。合成も自然で、リアルなCGショーにはなっている。やはり4D上映やIMAX上映が向いているだろう。

 ただゲームを知らない人や高齢者には、たくさん登場する馴染みのない名前、種族名などが覚えられない。その名は誰のことで、どの部族??? うまいのは、冒頭、ただの説明的セリフではなく、仮釈放審査的な場面で主人公が自分について、どうしてこうなったのかを説明するセリフとして話してるいるところ。自然な流れで、そこにはアクションまで折り込まれ、重要なシーンになっている。

 さすが役者というべきか、主演のクリス・パインは「ドント・ウォーリー・ダーリン」(Don't Worry Darling・2022・米)の時の雰囲気とは大違い。ほぼ別人。製作総指揮にも加わっているからか、楽しそうにも見えた。こちらの雰囲気のほうが合っているというか、本来なのか。印象に残ったのは、自然の化身ドリックを演じたソフィア・リリス。「IT/イット“それ”が見えたら、終わり。」(It・2017・米/加)でルーザーズの紅一点として出演し、光っていた。大人っぽくなった。二枚目俳優のヒュー・グラントは、うざい感じの悪役だが、何より歳を取ったなあという感じ。63歳? うーむ……。

 元は世界最初のロール・プレーイング・ゲーム(R.P.G.)とされるテーブル・ゲームで、「D & D」とも呼ばれているもの。コンピューター・ゲーム化もされ、たしかアドバンストがついて「AD & D」というのもあった気がする。過去にも何回か映画化されているようで、ボクが見たのはジェレミー・アイアンズの「ダンジョン&ドラゴン」(Dungeons & Dragons・2000・米/チェコ/加)、とても残念なものだった記憶がある。続編がありそうな終わり方だったが、さすがに作られることはなかった。

 エンド・クレジットは、動く絵本のようなコンセプトのアニメーション。ちょっと古いスタイルという感じで良かったが、誰が手がけたのかは不明。さらに日本語の曲も流れていようだったが、日本版限定かどうか。たぶんそうなんだろうなあ。

 ATMOS上映だったので、音は良く回っていた。しかも低音がスゴイ迫力。重低音で椅子が揺れていたと思う。ビックリ。追加料金を払っただけのことはある。

 公開2日目の初回の早朝、池袋の劇場は13〜14分前に開場。観客層は中年層がメインながら、若い人多め。逆に高齢者は少ない感じ。女性は1/3くらいいたかというところ。最終的には346席に3.5割ほどの入り。11席あったプレミアム席は残念ながら空いたまま。朝一はこんなものかもしれない。ファースト・デイの割引日だったけど。

 CM・予告の途中で咳エチケットの注意があって半暗になり、映画泥棒、映倫をはさんで再び予告。マナーと退場時の注意から映写機のマスクが左右に広がってフル・サイズになり、暗くなって、BESTIAのロゴ、ドルビーATMOSデモで本編へ。


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