2023年4月16日(日)「オオカミ狩り」

PROJECT WOLF HUNTING・2022・韓・2時間01分(IMDbでは2時間2分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、石井絹香/シネスコ・サイズ(Arri、IMDbでは2.39)/表記なし(公式サイトでは5.1ch、IMDbではドルビー・デジタル)
(韓Youth not allowed、日R15+指定)

公式サイト
https://klockworx-asia.com/pwh/
(全国の劇場リストもあり)

76点

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 いやあ、驚きの映画。バイオレンス満載。リアルな暴力がこれでもかと積み重ねられている。血まみれという表現では足りないくらいで、うーん、血の海と言った方が近いかと。鼻から血がドバーッと、どうやって撮ったんだろう。リアルでショッキング。暴力の怖さにドキドキするし、手や足がもげたり頭が潰れるという残虐表現にゾッとさせられるが、それでもちゃんとストーリーがあって、映画としてまとまっている。すごいなあ、韓国映画。

 護送される超凶悪犯罪者の反乱映画かと思いきや、後半、思いもかけないモンスター、怪人が現れて物語の様相が一変する。血の海は変わらないのだが。ちょっと構成としては「ザ・グリード」(Deep Rising・1998・米/加)に似ているかもしれない。

 ボク的には、モンスターが暴れるまでの前半が特にすばらしいと思う。後半のモンスターに関しては、ちょっとイケていない感じがした。あまりのスーパー・パワーにしたためなのか、リアリティがなくなって、モンスターのキャラもあまり怪人っぽくなく……。しかも、終わらないのかーい! 決着を着けてくれー! それらがなければ今年イチだったかもしれない。

 良かったのは、メインの凶悪犯罪者ジョンドゥを演じたソ・イングク。まるで本物の危ないヤツにしか見えない。歌手でもあるそうで、TVから映画にも進出。ボクはたぶんお初だが、本作では体重を16kgも増やして役作りしたらしい。とにかくスゴイのひと言。ちなみにジョンドーというとアメリカでは身元不明死体のことを呼ぶときに使っているようだが……。

 女性陣ではアネさんを演じたチャン・ヨンナムが存在感があって良かった。美人なのに、トイレ姿まで披露して、女優さんっていうのは凄いなあと。「SEOBOK/ソボク」(seobok・2021・韓)に出ていたらしいが、たぶん印象が全く違うらしく、同一人物として記憶に残っていない。本作ではこのキャラでしっかり記憶に残った。

 銃は、ベレッタ92、ミニミ、AKS-74U、グロック、S&Wの3インチくらいのヘビー・バレル、M13あたり、M19らしい4インチ、G26らしいサブ・コンパクト、パイソン2.5インチ、1943年の回想シーンで14年式拳銃、FN380らしい拳銃、M4カービン、FN SCAR、MP5など。銃器担当はエンド・クレジットにKIM'S GUNとあったと思う。

 公開10日目の初回、品川の劇場は11〜12分前に開場。ファミリー層が多い劇場だからか、時間が早めだからか、入りはいまひとつ芳しくない感じ。ただ血みどろ映画ながら、韓国映画ということでか、やや女性は多め。最終的には188席に20人くらいで、中年から若めの女性が12人くらい、残りは高齢寄りの男性という感じ。

 明るくてよく見えない予告の途中で、マスク・エチケット、マナーから半暗になり、予告が続いて、映写機のマスクが左右に広がりフルのシネスコ・サイズになると映画泥棒、映倫と続き、暗くなって本編へ。

 入場者プレゼントでステッカーをもらった。


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