2023年5月17日(水)「MEMORY メモリー」

MEMORY・2022・米・1時間54分

日本語字幕:丸ゴシック体下、中沢志乃/シネスコ・サイズ(表記なし、IMDbでは2.39、DCP)/音響表記なし(IMDbにもなし。公式サイトでは5.1ch)
(米R指定、日R15+指定)

公式サイト
https://memory-movie.jp
(情報少、全国の劇場リストはあり)

72点

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 なかなか見せるアクション作品。考えさせられるところも多く、B級的なのだが心に響いた。人は歳を取ると。それは仕方ない。アルツハイマーになる人もいると。今のところ特効薬や治療法はないようだから、またまた辛くなる。過激なバイオレンス表現で、人間ドラマを描いたと。

 ただ、ストーリー展開、構成としては、特に新しい感じはしない。良くあるヤツかなと。それでも組み合わせの見事さと、演出、見せ方、キャストで見せる映画になっている。ボクの印象としては、同じリーアム・ニーソンが主演したB級アクション「ファイナル・プラン」(Honest Thief・2020・米)と似てるかなと。悪党が主人公で、悪党でも悪党としての矜持があると。同じ主人公で、似たような設定というのはイカンのではないかなあ。アルツハイマーが新しいだけ。

 とはいえ、原作はちゃんとあって、ジェフ・ヒーラールツという人の小説と、それを2003年にベルギーで映画化した「ザ・ヒットマン」(De zaak Alzheimer・2003・ベルギー/オランダ)に基づいているのだそう。残念ながら日本では劇場未公開。IMDbでは7.2点で本作よりだいぶ高評価。見てみたい気になる。

 地下に隠れていて、人が1Fに入ってくると板の隙間から見えるなんて、そんな家ある? 庭先のウッド・デッキじゃないんだから。西部劇ではあったけど、キッチンの床とかが板1枚張りのわけがない。いくら廃屋でも…… とても007映画の監督マーティン・キャンベルとは思えないというか。まあ「グリーン・ランタン」(Green Lantern・2011・米)なんて残念な映画も撮っているけど。

 銃は、主人公がサウンド・サプレッサーやレーザー・サイトも使うP230のシルバー。ほかにグロック、M4カービンなどが登場。P230を分解して、撃針を忘れるという絵に描いたような凡ミス。アルツハイマーだとあることなのか。

 公開6日目の平日初回(といってもほとんどお昼)、日本橋の劇場は12〜13分前に開場。観客層はオヤジがメインの中高年。最終的には119席に40人くらいの入り。男女比は6対4くらいで男性が多く、2割くらいが高齢者という感じ。平日としては良い方か。

 シネマ・チャンネルの後、マスク・エチケットから半暗に。非常口ランプが消え、予告が続いた後マナーから忘れ物注意で暗くなり、足元注意、フル・サイズの映画泥棒、映倫で本編へ。


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