いやあ、ビックリ! こんなにスケールの大きい壮大なお話だったとは。ほぼ全編アクションで、常に何かが起こっていて、ハラハラドキドキのしっぱなし。ストーリーとしてはシンプルな復讐物語。悪いヤツが逆恨みして主人公を苦しめようとすると。それ以外何にもなし。ラストのクライマックスを予告編で見せてしまって良いの、と思ったら、2時間21分でも終わらず、続くんかーい! とにかくキャストは豪華だし、舞台は007並みに全世界だし、カー・チェイスで車を潰しまくり、爆発しまくり。3D-CGも使いまくっているとしても、実際にロケで撮影もしているわけで、とにかくお金がかかっている。こんな映画、なかなかない。毎回、悪役は強烈でキャラが立っていて、素晴らしいのだが、今回はジェイソン・モモア演じる敵が、徹底的に悪くて、徹底的に強くて、徹底的に非情でイイ! 内容はないけど、とにかくスゴイ。圧倒される。 「ワイスピ」のパターンで、昨日の敵が今日の友は本作でも生きていて、敵の敵は味方と。今回はシャーリーズ・セロンがそのパターン。もちろんアクションもがんばっていて、ミシェル・ロドリゲスとのタイマンは素晴らしいが、ビデオ出演的な前作の悪の警察署長レイエスを演じていたヨアキム・デ・アルメイダが、「search/#サーチ2」(Missing・2023・米)とまったく印象が違っていて、すごいなと。まるで別人にしか見えない。ミスター・ノーバディの代わりとなるリトル・ノーバディを演じたスコット・イーストウッドも個人的には好きで良いと思うのだが、何と言っても良かったのはドムの息子のボディーガードをやるドムの弟、前作では敵だったジェイコブを演じたジョン・シナ。「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」(The Suicide Squad・2021・米)のピースメイカーも良かったが、本作はパターンながら良い味を出している。とても魅力的に見えた。 監督はルイ・ルテリエ。「トランスポーター」(The Transporter・2002・仏/米)や「ダニー・ザ・ドッグ」(Unleashed・2005・英/仏/米)の監督。素晴らしい才能。アクションだけで2時間21分見せるのだからすごい。 銃は、M4カービン、M16、M134ミニガン、サウンド・サプレッサー付きベレッタ84、グロック、RONIピストル・カービンらしい銃、MP5、ケルテックKSG、ベレッタ92、デザート・イーグル、M4ショーティ、ピストル・キャリバーARショーティ、HK416、MP5Kなど。撃たないが、ジェイソン・ステイサムがブルッガー&トーメAPC9 K PROをバッグに詰める。そしてジェイソン・モモアの一味がドイツのHera Armsのフロント・グリップとストックを装着したカスタムを使用している。 公開3日目ATMOS上映の初回、新宿の劇場は22分前くらいに開場。ここでもコード入場が始まっていて、いずれ入場券はなくなってしまうのだろうか。後で思い出したりするのに。チケットがあった方が良いんだけどなあ。それに、劇場の入っているビルのほかのお店でチケットを見せると割引などが受けられるサービスはどうなるんだろう。さらに言うと、座席番号を見るためにケータイが必要だから、劇場にケータイを点けて入ってくることになり、予告が始まるとまぶしくて邪魔になるんだけどなあ……。観客層は、下は父に連れられた小学校低学年くらいの男の子から、高齢者まで幅広かった。男女比は6対4くらいで男性の方が多く、最終的には499席に6〜6.5割くらいの入り。9席×2列のプレミアム席は5席ほどを残して埋まった。 11分前くらいから曲が流れ、8分ほど前からシネマ・チャンネル。福本莉子のドレスが替わって新作に。CM・予告の途中でマスク・エチケットがあって半暗になり、非常口案内から非常口ランプ消えて予告が続き、マナー、忘れ物注意ときて、映画のようなリリー・ローズ・デップのシャネルのCMがあって暗くなり、TCXデモ、ATMOSデモ、フル・サイズの映画泥棒、映倫で本編へ。 予告の時点から4Dスクリーンの振動が伝わってきて不快だった。隣の男性は後ろの席のヤツが席を蹴っているのと勘違いしたらしく、何回か振り返っていた。それと、劇場に着いたとき、ほとんど作品が残席わずかの黄色表示か、満席の赤色表示だったのだが、本作のATMOS上映と「最後まで行く」と「宇宙人のあいつ」だけは全上映回とも白表示という状態。本作は4D上映やIMAX上映、通常上映もあるから仕方ないとしても、その他の作品は……。 |