2023年6月17日(土)「M3GAN/ミーガン」

M3GAN・2023(IMDbでは2022)・米/ニュージーランド・1時間42分

日本語字幕:手描き風書体下、種市讓二/シネスコ・サイズ(IMDbでは2.39、Arri ALEXA)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル)
(米PG-13指定、日PG12指定)

公式サイト
https://m3gan.jp
(全国の劇場リストもあり)

72点

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 なかなか面白かった。とにかくお友達ロボット、ミーガンが良くできている。ストーリーは、予告から想像して、守るべき少女の家に賊か何かが侵入して、彼らとミーガンが闘うのかと思ったら、そういう話ではなかった。ラストはほとんど「ターミネーター」(The Terminator・1984・英/米)だったなあ。

 ただ、気になるのは登場人物たちで、全員がなみ嫌な感じなのなぜ? 両親、本人、叔母さん、職場の同僚、上司…… みんなどこか悪いというかイヤなやつ。誰1人としていい人はいないの? せめて主人公くらい…… 誰に感情移入すれば良いの? 誰も好きになれない。あえて言えば、暴走するまではミーガンがいい人かな。

 最近は、ロボット三原則というヤツは無しになってしまったのだろうか。ロボットが人間を守らない。ターミネーターの場合は兵器であり、もともと人を排除するために作られたもの。しかも人間が作ったものではなく、コンピューターが作ったもの…… でもそのAIがロボット三原則に基づいていなかったということはあるか……。

 ほぼ身内トラブル、ご近所トラブルのレベルなので(血の海になって、犠牲者は出ているが)、銃は出てこない。恐い武器は釘打ち銃。安全装置が付いているはずだが、ふつうに人に向けて打っている。凶器はほかに押し切りカッターらしいものの刃、ドライバー、といったところ。残酷性はかなり出ている。

 タイトルのEが数字の3になっているのは、なぜなんだろう。単にEが裏返しになって、おかしい感じを出したかったところ、文字がないので3で代用したとか……。公式サイトではEの裏文字になっている。そういえば、映画の中ではMEGANは何かの頭文字から取ったようなことを言っていたような……。

 とにかくミーガンのデザインは秀逸。素晴らしい。前半はかわいらしく優しい感じなのに、後半は「チャイルド・プレイ」(Child's Play・1988・米)のチャッキーのようになり(ほとんど表情は変わらないのに)、ターミネーターのようになる。見事。

 公開9日目の初回、といってもお昼に近いが、日本橋の劇場は12〜13分前に開場。観客層は若い人から中年層くらいが多く、高齢者は少なめ。男女比はほぼ半々で、場所柄なのかカップルが多かった。最終的には213席に4.5〜5割ほどの入り。

 シネマ・チャンネルからマスク・エチケットで半暗になり、CM・予告のラストにマナー、忘れ物注意で暗くなって、映写機のマスクが左右に広がりフル・サイズになったところで足元注意、映画泥棒、映倫と続いて本編へ。


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