2023年6月18日(日)「リトル・マーメイド」

THE LITTLE MERMAID・2023(IMDbでは2022)・米・2時間15分

日本語字幕:丸ゴシック体下、中沢志乃/シネスコ・サイズ(ドルビーVISION、IMAX、IMDbでは2.39、IMAXは1.90、Arri ALEXA)/ドルビーATMOS(IMDbではドルヒー、ドルビー・デジタル、dts、IMAX 6-track)
(米PG指定)(日本語吹替版、IMAX版、4D上映もあり)

公式サイト
https://www.disney.co.jp/movie/littlemermaid
(全国の劇場リストもあり)

72点

前へ一覧へ次へ
 堂々たるディズニー映画。「美女と野獣」(Beauty and the Beast・1991・米/日)的で、「ファインディング・ニモ」(Finding Nemo・2003・米/日)的でもある。実写というよりアニメの方に感覚は近いかも。きれいすぎる水の中は、リアルにしたら映画として成り立たないだろう。もっとミュージカルっぽいかと思ったら、意外と歌は少なめ。

 本作を見て、ああ、そうだ、こういう話だったと思い出した。魔女は徹底して悪いが、人騒がせな事件の原因、きっかけは、結局、主人公かなあ。そういうお話なのだからしようがないが、どうなんだろうという気はした。

 最近の傾向なのだろう、ハリウッド作品は多くの人種が登場するようになってきた。色んな人たちがいると。お姫様も、単に超美形ではなく、個性的なカワイイ美女になってきた。なので、現実離れしたおとぎ話の世界という感じは薄くなった気もする。憧れの存在ではなく、お友達的? お姫様像も時代と共に変化すると。本作の王子様は古典的だったかもしれないが……。

 特に良かったのは、海の魔女アースラ。演じているのはメリッサ・マッカーシー。コメディ系の人で、「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」(Bridesmaids・2011・米)でアカデミー賞助演女優賞を獲得しているらしい。残念な女性版「ゴーストバスターズ」(Ghostbusters・2016・米/豪)にも出ていたんだとか。確かに見覚えがあるが、本作は全く雰囲気が違う。特殊効果によるタコの感じも見事で、蛍光風に輝く吸盤がまた良かった。

 監督はロブ・マーシャル。傑作「SAYURI」(Memoirs of a Geisha・2005・米/日/仏)の監督だ。「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」(Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides・2011・米/英)も手がけている人なので、アクション・アドベンチャーもいけるらしい。ミュージカルの「シカゴ」(Chicago・2002・米/独/加/英)も手がけているから、その辺からのつながりか。最近だと「メリー・ポピンズ リターンズ」(Mary Poppins Returns・2018・米)を手がけているし。

 もちろん銃は無しで、武器は唯一、ポセイドンの子トリトン(ハビエル・バルデムが演じている!)が持っている三つ叉の槍のみ。

 公開10日目のノーマル上映字幕版初回、日比谷の劇場は30分前くらいに入ったら、すでに開場済み。観客はほとんど女性で、若い人から高齢者まで幅広い。下は母に連れられた小学生低学年くらいの女の子。字幕は大丈夫なのだろうか。その後カップルもチラホラやって来て、たぶん最終的には男女比は1対9くらいで圧倒的に女性が多かった。456席は9〜9.5割くらい埋まった。9席×2列のプレミアム席は半分くらいがほぼ女性で埋まった。その前の9席×1列のデラックス席はよく見えなかったが、たぶん3〜5人くらい座っていたのではないか。もちろんほぼ女性。

 8分くらい前からシネマ・チャンネルが上映され、その後マスク・エチケットで半暗になり、非常口案内が流れている時、プレミアム席の女子が記念なのか写メなのか携帯で写真を撮り始めた。ぞくぞく観客も入ってきて、予告の終わりにマナーから忘れ物注意で、シャネルのモノクロCM。ペネロペ・クルスとマーゴット・ロビーだったような。その後、暗くなり、映写機のマスクが左右に広がり、フル・サイズになってTCXデモ、足元注意から映画泥棒、映倫と続いて、ディスニーの新しいオープニングの本編へ。


前へ一覧へ次へ