これは……単なる残酷ショー。ちょっとだけエロ。ストーリーはないに等しく、ただただ、みな殺し。頭蓋骨がないかのように頭を踏み潰し、目玉が飛び出し、首を引っこ抜く。手刀は本当の刀のように腕を切断する。魔術師か。ストーリーになりそうな部分はスケッチのような雑なイラスト(というかアニメ)で描くという、お手軽演出。脚本も雑で、とてもじっくり練られたものとは思えない。同じ人物の発言、行動が一貫していない感じでいい加減。有名俳優も出ていないし、あきらかにエロ担当とわかるようなキャスティングも気になるところ。超低予算。IMDbでは3.0の低評価。でしょうね。 まあ予告の勝利かなあ。もっとずっと面白そうな感じ。発想が面白いし、そこから膨らんでいきそうな感じだが、それだけとは。なんでも、allcinemaによれば、原作が2022年にアメリカで著作権切れとなったことから、こういった作品の製作も可能になったらしい。それでなかったら、権利取得だけで膨大な予算がかかったことだろう。いやいや何より、原作を冒涜するような作品では許可が出ないだろう。かなりの低予算らしく、スクリーンからもそれが伝わってくる。予算のほとんどは残酷シーンの特殊効果に使われたのだろう。特殊メイクも低予算で、ほとんどマスクを被っているようにしか見えない。 ま、タイトル的には「あくまのプーさん」の方が良かった気がするけど、やりすぎか。いずれにしても、この出来では……。 銃は、6インチ・クラスのシルバーのリボルバー。一瞬S&WのM500かとも思ったが、それほど大きくないようで、パイソン系のカスタムとかだろうか。それにしてもなぜこの銃が? 普通の人が護身用に持つ感じじゃないと思うが。 公開2日目の初回、新宿の劇場は10分ほど前に開場。エスカレーターでスクリーンにある階まで行くのに4〜5分かかるから、すでにCM・予告は始まっている。半暗になる前は、映写機の暖機運転のようなものなのか。観客層は、意外なことに、若い人から中高年まで幅広かった。ただ女性は最初1割程度。最終的には127席の95%くらいが埋まった。女性も2割くらいに増えた。これはビックリ。ただ、多くの人がエンド・クレジットになったらすぐ出て行ったりしていたので、これから増えるかどうか。この出来ではむずかしいと思う。多くの人が予告にやられたのでは。 スクリーンはシネスコ・サイスで空いており、入場したらすでにCM・予告は始まっていて、途中で半暗になり、映画泥棒、映倫をはさんで予告が続き、暗くなって松竹グループの女性オーディション、グランプリ中島瑠菜のマナーで本編へ。 |