2023年8月20日(日)「ブギーマン」

THE BOOGEYMAN・2023・米/加・1時間39分(IMDbでは1時間38分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、田崎幸子/シネスコ・サイズ(IMDbでは2.39)/ドルビーATMOS
(米PG-13指定、日PG12指定)

公式サイト
https://www.20thcenturystudios.jp/movies/boogeyman
(全国の劇場リストもあり)

65点


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 うむむ…… 怖いことは怖いが、音で脅かすだけだし、むしろイライラさせられる映画。なぜこういう展開になるのか、まったく納得がいかない。登場人物たちは、ホラー映画独自のルールとでも言うような、やっちゃいけないことをする。いくつもの選択肢がある中、最悪なものを選択する、とにかく明かりをつけない…… あまりにそれが多すぎて、イライラさせられるわけだ。IMDbでは6.1点で、思ったより高め。

 とにかく設定がご都合主義。定番中の定番、クローゼット・モンスター。襲う相手は誰でも良いようだし、ほとんど同時に離れた場所に存在する? なんでもアリか。民家で銃の発砲音がしても、誰も警察に通報しない。父はセラピスト(というかシュリンク=精神科医?)のくせに心理のことを何もわかっていないし、まったく役に立たない存在。もっというと、モンスターはまったく「マン」じゃないし。エンディングもホラーのパターンで、やっつけたと思った敵が……というパターンで、余韻とか広がりを持たせたいのか、もうウンザリ。こういうエンディングはもうやめたほうが良いんじゃないかなあ。

 銃は、この話の前の被害者の遺族が持っているレミントン870っぽいポンプ・ショットガン。そのシェルを使ったクマよけの仕掛けは、音で脅すタイプか。これが役に立つとは思えないが、監督はこれで散弾がちゃんと飛ぶと思ったのか。どっちにしろ銃では倒せない設定だが。

 監督はロブ・サヴェッジ。あの残念な低予算ホラー「ズーム/見えない参加者」(Host・2020・)を撮った人だった。やめておけば良かった。今後、期待できそうもないと書いていたのに。ほかに見たい気になる作品がなかったからなあ。ちゃんと調べないと。

 公開3日目の初回、日本橋の劇場は20分前くらいに開場。観客は最初オヤジ4人、ジイジ1人、高寄りオバサン1人。最終的には143席に、やや高寄り中年層メインの15人ほど。女性は若い女性1人を含む5人といったところ。今後増えるとは思えない。小さいスクリーンでしかやっていない理由が良くわかった。

 シネマ・チャンネルのあと半暗になって、CM・予告の途中で非常口の案内からランプが消え、忘れ物注意、スパイ・ファミリーのマナーで暗くなり、映写機のマスクが左右に広がってフルに。そして足元注意、映画泥棒、映倫から本編へ。


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