怖い映画。対テロの物語で、ロード・ムービー的制限時間付きの脱出劇。よくあるパターンではありながら、設定がリアルで、さまざまな悪のテロ組織が、それぞれに追ってくるという大ピンチ。ハラハラドキドキ、とても怖い。もっとB級的かと思ったが、違った。 ただ、イランやアフガニスタンといった地域と、そこで活動する色んな組織が出てきて、それがわからないと混乱する。とはいっても、映画的にはそれらがわからなくても、とにかく敵テロリストから逃れるというシンプルな話なので、楽しめる。知っていればより楽しめるという話。 まあCIAは、世界の平和を守るため(?)他人の国に侵入して、大規模な破壊工作を行って、さっさと逃げていくのだから、当事国からすればテロリストそのものだろう。追われても当然。スパイなんだから大抵は死刑だ。アメリカ映画的にはヒーローなわけだが、そこをあまりヒーロー的に描いていないところも良いような気がする。ただ命令でやっているだけで、1人の人間としては良い人らしいところから、無事、脱出して欲しいと思える。 プロデューサーの1人が主演のジェラルド・バトラーで、監督はリック・ローマン・ウォーという人。ジェラルド・バトラーの「エンド・オブ・ステイツ」(Angel Has Fallen・2019・米)も監督している。現地で指示を出すCAI局員がローマンという役名だったが、監督の名前から取っているのだろうか。いずれにしてもアクションを撮るのがうまい人のよう。 銃は、AK、M16A2、MP7らしいサブマシンガン、MP5、AKS、P226と思われるオート、FN MAGらしいマシンガン、スコーピオンEVO3、P229らしいオート、MP5K、ベレッタPx4っぽいオートなど。銃ではないけど、定番の携帯式ロケット・ランチャーRPGも登場。よくマガジン・チェンジしていたし、サーマル・ビジョンとナイトビジョンを合わせたようなゴーグルを掛けて暗闇でも行動するのが今どきな感じがして良かった。 エンド・クレジットで音響方式の表記はなかったが、音はサラウンドでよく回っていた。そしてアラビア文字らしい文字から英語へと変わるタイトルもイイ感じ。 公開16日目の初回、品川の劇場は11〜12分前くらいに開場。観客層は若い人から中高年までバラバラの印象ながら、さすがに2週目を過ぎていたためか117席に10人くらいの入り。女性はオバさんが2人ほど。これはしようがないだろう。あんまり宣伝もやっていないし。ファミリー劇場だし。むしろまだやっていてくれたことに感謝。 スクリーンはビスタで開いており、8分前くらいからCM・案内・予告が始まったが、場内が明るくて暗いシーンはよく見えない。マナー、非常口案内のあと半暗になって見やすくなり、IMAXのCM、予告が続いて、ラストに上下マスクの映画泥棒、暗くなって、映倫から映写機の上下マスクでクロックワークスのロゴから始まる本編へ。 |