うーむ。これはとんでないお金と手間を掛けた茶番? いくらファンタジーだとしても、あまりにも適当な設定と物語。子供向けということで、科学的な合理性というか、説得力、リアリティはなくても良いということなのだろうか。どこの惑星でも英語を話している(映画的にしようがないのかもしれないが)し、宇宙空間で普通に呼吸しているし、そこを飛んで髪がなびいたりしているし…… 見所は3D-CGで作られたリアルなビジュアルだけかなあ。 どのキャラクターにも魅力が感じられなかった。特に酷かったのが、キャプテン・マーベルオタクの女子高校生。ギャーギャーとうざいキャラ。たぶん日本人的には感情移入しにくいキャラではないだろうか。ボクはダメだった。先に「ミズ・マーベル」というTVドラマがあって、それと融合させたために、こんなことになったのか。敵も、若すぎて貫禄のようなものがなく、強敵という気がしない。前作「キャプテン・マーベル」(Captain Marvel・2018・米)で良かったブリー・ラーソンが見る影もないというか…… 演じた人たちがかわいそうなくらい。 しかも、それらのキャラクターたちが起こっている出来事を量子だのと科学っぽい言葉を使いながら、スバっと説明してしまうのもどうだろう。どうしてわかるんだと。都合良すぎ。太陽に突っ込んでも死なないし、なんでもありか? 途中ミュージカルになるし…… 監督・脚本は、なんとあのバッド・テイストがっかりホラーの「キャンディマン」(Candyman・2021・加/米/豪)の監督・脚本を務めたニア・ダコスタ。なぜこの人に任せたのだろう。理解に苦しむ。 絶世の美男子王子として登場するのは韓国の超イケメン俳優、バク・ソジュン。本作では長髪で、まあ美形。びっくりする。 銃はSFブラスター系のものばかりだが、冒頭、空気のある月のようなところで、ワルサーPPQっぽいハンドガンがあったような……。 ラストは「X-メン」? この感じじゃ続けて欲しくないなあ。まあ、どうでもいいか。 公開10日目の通常字幕版初回、日比谷の劇場は25分くらい前に開場。観客層は、大学生くらいから中年層くらいがメイン。最初女性が多かったものの、最終的には男性が増え、男女比は6.5対3.5くらいに。489席は3割ほどが埋まっただろうか。今後増えるとはとても思えないが……。 10分ちょっと前からシネマ・チャンネル。その後半暗になって、CM・予告が続き、忘れ物注意から、映写機のマスクが左右に広がり、暗くなって、足下注意の、フル・サイズの映画泥棒、映倫で本編へ。 |