2023年12月16日(土)「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」

WONKA・2023・英/米/加・1時間56分

日本語字幕:手描き風書体下、岸田恵子/シネスコ・サイズ(Arri、IMAX、IMDbでは2.39、Arri Alexa LF、Arri Alexa Mini LF)/ドルビー(IMDbではドルビーATMOS、ドルビー・デジタル、IMAX 6-TRACK、ドルビー・サラウンド7.1、Auro 11.1、12-Trackデジタル・サウンド、Dts:Xも)
(米PG指定、英PG指定、加PG指定)(日本語吹替版、IMAX版、4D上映、ATMOS上映もあり)

公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/wonka/index.html
(全国の劇場リストもあり)

74点


前へ一覧へ次へ
 面白かった。そして感動した。堂々たるファンタジー、堂々たるミュージカル。このクリスマス・シーズンに、年末にピッタリのおとぎ話。奇想天外で、あり得ないけど、まっくウソくさいというわけでもない。そして想像もできないような展開が、荒唐無稽ではありながらちゃんと納得できる。この辺の微妙なバランスがうまい。なんか心がほっこりする。夢を持ち続けて、人には優しくしないとなあ。

 冷静に考えてみると、かなり酷い話ではある。役人たちの酷い仕打ち。最悪の逆境。ただ、それをネガティヴに、深刻に描かず、越えるべきハードルのように描き、とにかく前向きに、諦めず、へこたれない。何度でも挑んで行くと。そして約束は絶対に守る。その姿に感動する。

 もちろん主演のティモシー・シャラメはイイ。好青年。悪徳神父がローワン・アトキンソンというのも良かったが、なにより良かったのは「小さいおじさん」ウンパルンパのヒュー・グラント。最近、どちらかというと悪役が多い感じだったけれど、ちょっとワルっぽい、こんなコミカルな感じもグー!。むしろピッタリかも。

 監督はイギリスで活躍するポール・キング。ボクは見ていないが「パディントン」(Padinton・2014・英/仏/米/中)シリーズの監督だそうで、本作を見る限り相当の実力の人かなと。次作も期待できそう。要チェックかも。

 銃は、署長がルフォーショーらしいリボルバーを使う。

 公開9日目の字幕版2回目、新宿の劇場は16〜17分前に開場。観客層は中高年が多く、若い人は少なかった。メインはオバちゃんという感じ。なので男女比は3.5対6.5くらいで女性の方が多かった。シャラメ人気か。たしかにキュートだもんなあ。最終的には407席にほぼ満席の9.5割くらいの入り。さすがの話題作。10席×2列のプレミアム席(P席)はたぶん8席ほどが埋まった。ちなみに、上映前の段階で、残席わずかの黄色表示になっていなかった作品は、「屋根裏のラジャ」と「窓ぎわのトットちゃん」のアニメ2本だけ。アニメはだいたい混むものだが、たまたまか、それとも意外と人気がないのか……。

 10分前くらいからシネマ・チャンネルが流れ、半暗になって予告。この頃でもぞくぞくと人が入ってくる。もう少し早く来ればいいのに。非常口案内から非常口ランプが消えて、ゴジラから始まる予告、SPY×FAMILYのマナー、忘れ物注意、サラウンド感も凄いクォリティーの高いシャネルのCMで暗くなり、映写機のマスクが左右に広がり、フル・サイズになって、足元注意、迫力のフルの映画泥棒、映倫で、ウォーター・タワーのWBロゴから始まる本編へ。

 いやあ、それにしても唐揚げの臭いはキツイなあ。正規に劇場で販売されているものとは言え、場内ではちょっと気になる。


前へ一覧へ次へ