2023年12月23日(土)「TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー」

TALK TO ME・2022・豪/英・1時間35分

日本語字幕:丸ゴシック体下、風間綾平/シネスコ・サイズ(シネスコ・フルの上下マスクで上映。撮影機材表記無し。IMDbでは2.39、Arri Alexa Mini LF)/音響表記無し(公式サイトでは5.1CHデジタル。IMDbではドルビー・デジタル)
(豪MA15+指定、英15指定、日PG12指定)

公式サイト
https://gaga.ne.jp/talktome/
(全国の劇場リストもあり)

70点


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 うーん、これは……ホラーというより怒り映画。とても腹が立った。怖いことは怖いが、そのレベルは影が見えたとか、人がいたような気がするとかに近い。しかも音で脅す傾向があり、怖いというよりビックリ。むしろホラーの超定番、あるあるの「バカな若者たちの、バカな行い、やっちゃいけないということをやる」がてんこ盛りで、とても主人公を応援する気になれない。凄く美人でかわいらしい役者さんなのに、しかもがんばっているのに、こんな役でかわいそう。こういう結末でもしようがないと思ってしまうし、自分がまいた種だ。ただ、他人にまで害を及ぼして、それはどうするんだと。とにかく腹が立つ。ボクはダメだったが、IMDbでは7.1点の高評価。やっぱA24は要注意だなあ。

 今風に描かれてはいるものの、結局はコックリさん。「フラットライナーズ」(Flatliners・1990・米)と同じ。ただ医学的ではなく、民間伝承的というか、味付けがちょっと違うだけ。腹が立つ方向に行かなければ、面白いものになっただろうに。残念。YouTuber監督を大抜擢したらしいけれど、ちゃんとしっかりした映画の作りになっていて、プロの作った作品という印象で、特に違和感はなかった。ただ脚本が……。炎上系のYouTuberなのか?

 うまいのは、新聞紙で作った張りぼてのような腕。霊能者の腕がエンバーミングして中に入っているとかなんとか。シンプルだけれど実に不気味で、得体が知れず、握手するようにそれを握らないといけないというのもイイ。

 字幕版のためか、主人公の家族関係が良くわからなかった。養女なの? しかも主人公の生みの親に何が起きたのかもはっきりとは語られない。なんとなくはわかるが、当事者の発言ばかりで第3者の視点というか、客観的事実がわからない。物語には関係ないということかもしれないがどうにもスッキリしない。主人公にとっては大切なことであるはずなのに。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は13〜14分くらい前に開場。すぐに入場したがすでに予告を上映中。観客層は若い人から中高年までいたが、A24(北米配給)だからか若い人が多め。男女比は6対4くらいで、やや男性が多かった。最終的には157席に6.5割ほどの入り。ただ今後増えるは思えないが。

 スクリーンはビスタで開いており、予告、CMで、半暗になり、CMの続き、上下マスクの映画泥棒、映倫。そこからさらに予告が続き、暗くなってアニメのマナー、映写機の上下マスクでGAGAのロゴから本編へ。


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