2024年2月24日(土)「コヴェナント/約束の救出」

GUY RITCHIE’S THE COVENANT・2023・英/西/米・2時間03分

日本語字幕:丸ゴシック体下、松崎広幸/シネスコ・サイズ(撮影機材表記無し。IMDbでは2.39、Sony CineAlta Venice)/音響方式表記無し(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビーATMOS)
(米R指定)

公式サイト
https://www.grtc-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

80点

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 怖い映画。どこから弾丸が飛んでくるかわからない。いつタリバンが現れるかもわからない。すぐ隣にタリバンがいるような恐怖。ずっとハラハラ、ドキドキしっぱなし。こわっ! 本当の戦場はもっと恐ろしいわけで、精神を病んでしまうのもわかるような気がする。

 そして感動の物語。アフガニスタン人通訳への政府というか軍の移住ビザの約束はありつつも、それより個人が恩義に応えて、窮地に陥った一家を救い出すと。人種や宗教、文化や言葉などを越えて、人としてなすべきことを行ったと。

 その再会シーンがカッコ良い。そっと近寄り「この辺は犬が多いな」とボソッと言う。最初に出会った時に言ったセリフだ。ここから逃がすと言われて「残念だ。ここが好きなのに」と応える。うーん、カッコイイ。

 ラストに出る言葉は「絆」「誓い」「約束」。通訳は5万人ほどいたそうだが、アメリカ軍が撤退した後タリバンが政権を握り、300人以上が殺され、今も多くが隠れているのだと文字が出る。重い事実。約束を果たさないアメリカ政府はどう考えているのだろう。

 ただ実際問題として、ラストの死の天使=ガンシップをアメリカ軍が出動させるだろうか。個人の、それも軍の命令ではなく、個人として非合法入国(?)しているような男に、英雄だとは言え、軍の大型兵器を出動させる? しかも無人機ではなく人が乗っている大型機を。映画的にはこれで盛り上がるけど。

 銃は、ジェイク・ギレンホール演じる主人公ジョン・キンリーの所属する部隊がACOG付きのHK416を装備。なぜかジョン・キンリーだけがスペア・マガジンにマグプルのポリマー・マガジン。サイドアームはベレッタM9A3らしいハンドガン(サプレッサーを使ってなかった?)。ダール・サリム演じる通訳のアーメッドが使っていたのは、AK47とトカレフ。他にM2重機関銃、AKM、M4も登場。AKショーティに見えたのは、imdfbによればルーマニアのPM md.90だったらしい。スナイパーは二脚付きのM24らしいボルト・アクション・ライフル。AC-130らしいガンシップは3D-CGかもしれないが、たぶん20mmヴァルカン砲と40mm機関砲か105mm榴弾砲も発砲。武器ではないが単眼の距離計、レンジ・ファインターも使用。敵は迫撃砲に、RPGも。車両はハンヴィー、ヘリはブラックホークとアパッチというところ。

 公開2日目の初回、日本橋の劇場は30分前くらいにオープンし、16〜17分前に開場。観客層は中高年、男性がメイン。まあ戦争映画だからなあ。最初12人くらいいて女性は1人。夫婦で来場。最終的には143席に50人くらいの入り。女性は5〜6人。映画としては良い出来だと思うが、本当にあちこちで戦争をやっていると、映画でまで見たくないということだろうか。多くの劇場で小スクリーンでの上映。うーん。

 11分前くらいからシネマ・チャンネル。映画館にいるのに「映画館へ行こう」のCMもありつつ、終わると半暗になり、CMから非常口ランプが消え、予告。そしてマナー、忘れ物注意で暗くなり、映写機のマスクが左右に広がり、足元注意、フルの映画泥棒、映倫と続いて、少年少女が出てくる木下グループのロゴから始まる本編へ。


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