面白いというか、楽しかった。全力で作った大人のおとぎ話とも、とんでもないホラ話とも言えそう。どっちと取るかで評価は変わってくるのかも。悪ふざけと感じると、もっと評価は下がるかなあ。ボクは楽しめた。 世界を股にかける007的壮大なスパイ活劇。アクション満載で、豪華なキャストに豪華なセット。そして豪華な小道具、豪華な衣装。てんこもりの盛大な特殊効果。お金が掛かっている。これはできるだけ大きなスクリーンで見た方が良いと思う。ATMOSはとにかく、IMAXは大いにアリだろう。 空想の小説の世界と、現実の世界が交錯し、それがとても映画的。ある意味、ミュージカル的でもある。実際、音楽に乗せた銃撃戦もあり、見つめ合ってお互いのマガジンを入れるとか、笑わせてくれる。小説家が主人公(メイン・ビジュアルではセンターにいないが……)という点では、最近だとサンドラ・ブロックの「ザ・ロスト・シティ」(The Lost City・2022・米)と似ている。まあ、良くあるパターンとも言えるが。 主演は「ジュラシック・ワールド」(Jurassic World・2015・米/加)のブライス・ダラス・ハワード。役作りなのかちょっとポッチャリしてしまい、アクションは厳しいかなという感じだが、冒頭の女スパイを演じたデュア・リパがエロくてタフで良かった。イギリスのシンガー・ソング・ライターで、モデルなんだとか。「バービー」(Barbie・2023・米/英)にも出ていたらしい。メイン・ビジュアルのセンターにいるのが、小説の主人公を演じたヘンリー・カヴィル。とにかくカッコイイ! 役にピッタリはまっている。「マン・オブ・スチール」(Man of Steel・2013・米/英)のスーパーマンは暗くてまったくイメージが違った。 監督はイギリス生まれのマシュー・ヴォーン。プロデューサーとしての作品の方が多いようだが、「キックアス」(Kick-Ass・2010・英/米)とか「キングスマン」(Kingsman: The Secret Service・2014・英/米)など、優れたアクション作品を手がけている。さすがにうまいなあと。 銃は、P320、MP5K、USPコンパクト、M1897ショットガン(クレメンタインという名前付き)、M4カービン、HK416、Heraインダストリー製らしいサム・ホール・のあるフォア・グリップとストックの付いたARカービン、グロック、ミニガンなども登場。ラストのラストには「キングスマン」につながるイギリスのパブのようなお店でP230が出てくる。 パソコンはiMacとMacBook。フィーチャーされていた曲はビートルズの「Now and Then」だったろうか。 公開2日目の初回、日比谷の劇場は15分くらい前に開場。観客層はやはり中高年がメイン。若い人は少なかった。男女比は6対4くらいで男性の方が多かった。まあアクションだし、こんな感じかなと。驚いたことに、真ん中のP席が1列増えて9席×3列になっていた。最終的には386席の7割くらいが埋まり、P席はほぼすべてが埋まった! すごいなあ。プラス1,000円なのに! 景気が良くなっているのか。 10分前くらいからシネマ・チャンネル。終わって半暗になり、CMから非常口案内をはさみつつ、予告が続き、マナー、忘れ物注意から、高画質な映画のようなクォリティのシャネルのCMで暗くなって、TCXと幾何学模様のATMOSの(低音がスゴイ!)デモ、足元注意、フル・サイズの映画泥棒、映倫で、日本語のユニバーサル配給作品という表記とTOHO TOWAロゴのあと、ユニバーサルとAppleのロゴから始まる本編へ。 |