予想はしていたけれど、ここまでとは。子供向けなのか、荒唐無稽、非科学的で説得力なく、ご都合主義的展開。ほぼCGショー。3D-CGは素晴らしく、ありえないコングやゴジラがまるで生きてそこにいるかのよう。音響もクリアで、良く回り、効果的で迫力があった。これはほとんど「アクアマン/失われた王国」(Aquaman and the Lost Kingdom・2023・米)と同じ印象。タイトルが違うだけ、みたいな。退屈で眠かった。 登場人物はほとんどおバカなやつばかり。怪獣たちも、擬人化が過ぎて乱暴なオヤジみたい。子ゴリラは黒人のやんちゃな子みたいだし、コングにしてもどこか「リーサル・ウェポン」(Lethal Weapon・1987・米)のマータフ刑事を演じたダニー・グローヴァーみたいだった。ゴジラが手を振って走る姿は、もはや怒れる熟年オヤジ以外の何者でもない感じ。こうなってくるとギャグ漫画でしょ。内容というか展開は、ほとんど西部劇かなあ。まあ、あっちこっち、パターンだらけだけど。そして街を、世界遺産を壊しまくり。 ゴジラもコングも含め、すべてのキャラクターが酷いが、中でも酷いのが、獣医のトラッパー。初登場シーンなんかバカ丸出しだし、地中世界では、どこから持ってきたのかバナナ・チップか何かを食べてるし。ヒコーキみたいなヤツを操縦できるのなら、パイロットはいらなかったのでは? そもそも地中世界はなんであんなに明るいの? 光源は? 青空なんてあり得るの? それらを否定してしまうと映画としての絵が作れないかもしれないけど。最初は「さあ、とんでもない大ボラを聞いてやろうじゃないか」なんて思っていたけど、ここまでとは。強いヤツが虫歯で小さいヤツが助けてやるって、童話でなかった? デジカメじゃなくて、ポラロイド? 公開3日目の通常上映字幕版の初回、新宿の劇場は20分くらい前に開場。最初ジジ7〜8人、若男2人、オバ1人。その後、オバサンの比率が少し増えて、最終的には407席に5割くらい入っただろうか。10席×2列のP席には2人が座った。今後も増えるとは思えないなあ。 10分くらい前からシネマ・チャンネル。終わって半暗になり、CM、非常口案内、予告。ラストに「ヒロアカ」マナー、忘れ物注意、NETFLIXのCMで暗くなり、映写機のマスクが左右に広がり、フルになって足元注意、映画泥棒、映倫。そして東宝のロゴ、ゴジラ70周年マーク、ワーナー・ロゴで始まる本編へ。 |