面白かった。お金を払うに値する映画らしい美しい絵、クリアで広がりのある音響、どうやって撮影したのかわからないような(まさかフル3D-CG?)あり得ないのにリアルな画像。冒険らしい大冒険。見事な構成! ただ、内容というか構成というか、物語の展開としてはほぼよくあるパターンの積み重ねで、全体では西部劇かなと。たとえば仲間が、男2人、女1人の黄金の三角関係。これは青春もの、恋愛もののパターン。集落=村の焼き討ち、旅の謎の道連れ、旅で出会う師匠のような存在……みなパターンかなと。 ほかにも、名作映画からインスピレーションを得たようなシーンはたくさんあって、核後らしい猿たちのコロニーは「スター・ウォーズ」イウォーク族ぽくもあり、「マッド・マックス」ぽくも、「アバター」ぽくもあった。勇気試しのような成人の儀式も、鳥と絆を結ぶのも、「アバター」かなと。天体望遠鏡の場面は「エイリアン」のスペース・ジョッキー的な感じがしたし、草原を走って馬で救い出すシーンはジョン・ウェインの「勇気ある追跡」(True Grit・1969・米)を彷彿とさせた。草原の俯瞰ショットは「ジュラシック・パーク」(Jurassic Park・1993・米)のようだったし。通風口のシャフトも「スター・ウォーズ」だよなあ。ペンダントのエピソードもどこかで見たような気がするし。 大きな船と洪水が出てくるのは、やはり主人公がノアだからだろうか。聖書的にというかキリスト教的にはそういうことかと。 それにしても、3D-CGはもちろんのこと、巨大なセットは圧倒的だ。デジタルで拡張しいているのだとしても、境目が全くわからない。どこまでが実写なんだろう。すべてが3D-CGか。素晴らしいスケール感。もともとどうやってこの映画を撮影したのかもわからない。人間が演技してキャプチャーし、すべてCGに置き換える「アバター」方式だろうか。とにかくお金が掛かっている。 猿たちが使う武器は槍のようなスタンガン。銃は、人間が残した貯蔵庫のガンロッカーにミニ14やM16、そしてタウルスらしい2.5か3インチくらいのシルバーのリボルバー。 公開8日目の平日初回、日比谷の劇場は30分くらい前に劇場が開き、25分くらい前にこの作品が開場。観客層は中高年の高寄り。女性は20人くらいいて6人ほど。最終的には151席(前日まではもっと大きなスクリーンでやっていたのに)に25人くらいの入り。できるだけ大きなスクリーンで見た方が良いと思うけれど、IMAXは+700円だからなあ……。 10分ちょっと前からTOHOのロゴと曲が流れ、10分前からシネマ・チャンネル。ラストに大泉洋が出てきて、映画で共演しているとかで、一緒に決め台詞。半暗になって、CM、非常口案内からランプが消えて、予告へ。そして忘れ物注意で映写機のマスクが左右に広がりフルのシネスコ・サイズになって、暗くなり、足元注意、迫力の映画泥棒、映倫で、20世紀FOXのロゴから始まる本編へ。 |