断絶と言うほどではないものの、うまく関係性を築けない親子関係が1つのキーとなっているポリス・アクションというか犯罪映画。舞台はベルギーで、主人公はスペイン人。ヨーロッパらしく話は複雑で暗い。テンポも意外と遅く、1時間40分が長く感じる。しかもウェットな感じ。ハリウッド映画なら特殊部隊の男だろうが、そうはならない。なかなか考えさせられる。バッド・エンディングではないが、すっきり爽快でもない。こんな悲惨なことが、次々とよりによって同じ人に。リアル路線なので、余計に辛い。 なんとなく展開は読めるが、危なっかしい感じが常にあって、怖い。映画としては良くできているのかなあと。ただ謎解きが面白いとかはない。無事に終わってくれと願ってしまう感じ。ちょっと主人公の雰囲気が「Mr.ノーバディ」(Nobody・2021・米/日/中)みたいではあるんだけど、ヨーロッパになるとこういうテイストになると。 銃は、H&KのUSP、ベレッタ92シルバー、HK416らしいカービン、AK、レミントン870らしいポンプ・ショットガン、グロック、マニューランらしいシルバーの4インチ・リボルバーなど。銃声はリアルで、大きく、鋭く、怖い。これもヨーロッパらしいところ。 いまどきタバコも出てきて、ほとんどは女刑事が吸うが、規格外れのタフな刑事のイメージだろうか。演じた役者さんが吸わないしたら、役とはいえ大変だったのではないだろうか。 公開3日目の初回、新宿の劇場は10分くらい前に開場。ほとんど中高年のオヤジで、最初10人ほどいて、女性は2人。その後、女子高生くらいに見える若い女性も1人来たが、だいたいそんな感じ。最終的には80席に30人ほどの入り。まあ地味な作品で、この雰囲気だとこんなものかなと。 スクリーンはビスタ・フルで開いていて、入るとすぐ案内の上映そして予告。途中で非常口案内からランプが消えて半暗になり、CM、予告が続き、マナー、上下マスクの映画泥棒、映倫で暗くなり、KLOCK WORXのロゴから始まる本編へ。 |