2024年9月29日(日)「ビートルジュース ビートルジュース」

BEETLEJUICE BEETLEJUICE・2024・米/仏・1時間45分

日本語字幕:手描き風書体下、野口尊子/ビスタ・サイズ(by Panavision、IMAX。IMDbでは1.85、Ultra Panavision 70、Sony CineAlta Venice 2)/ドルビー(IMDbにはなし)
(米PG-13指定)(日本語吹替版、IMAX版、ATMOS上映、4D上映などもあり)

公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/beetlejuice/index.html
(全国の劇場リストもあり)


73点

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 本当に悪夢を見たような感覚になった。目覚め感は良くない。ちょっと怖くて、かなり気持ち悪い。たくさんの死人が出てくるし、多くはリアルで、不気味。死んだときのそのままの格好。小さな箱の中にバラバラで詰められていたり、首がなかったり、凶器が頭に突き刺さっていたり、脳が見えていたり、ときどき血が噴き出したり…… おお恐っ! これで日本はG指定で良いの? 子供は見に来ていなかったけど。

 それにしても、この映画、想像を超えている。発想が凄い。凡人には無理。悪夢の中でしか生まれないような作品。出てくるキャラクターもぶっ飛んでいる。これこそが、この作品の目玉であり肝でもあって、ティム・バートン監督ならではなのだろう。ただ脚本はティム・バートンではなく、話の展開としてはちゃんと筋が通っている。破綻はしていない。強引な展開もない。もちろん普通でもないけど。そして1時間45分が長く感じて、途中ちょっと気を失いそうにはなった。

 もっとも笑ったのは、新キャラ、ビートルジュースの部下で、頭の小さなボブ。同じ姿格好で違う名前のたくさんの仲間がいる。結構良いヤツで、しゃべらないものの笑わせてくれる。もちろん豪華なキャストで、それぞれのキャラが素晴らしい。ビートル・ジュースのマイケル・キートンは正直なところ誰だかわからない感じとはいえ、やはりシワが増えて深くなったなあという印象。前作から36年もたっているのだから当然だけど。逆にウィノナ・ライダーやキャサリン・オハラなどの女性陣はそれほどでもないかなと。そして、あるコミカルな感じのダニー・デヴィートでも、死人メイクだとかなり怖かったのは意外。

 CGは、たぶんかなり使われている。予告で一切使っていないというようなことを行っていたのは、わざとの広告文句だったのだろう。おじいちゃんが亡くなった経緯の説明では、お約束(?)の人形アニメも出てくる

 曲はちょっと古い感じで、あのヒット曲「バナナボート」もあり、ラストの方ではソウル・トレインも登場、ディスコ・ダンスが甦る。たぶん高齢者には嬉しい仕掛け。

 銃は、ウィレム・デフォー演じる刑事ドラマの撮影中に小道具の銃に実弾が入っていて死んだらしい俳優ウルフがM686の4インチらしいリボルバーを使用。部下のハイウェイパトロールマンのような警官たちはグロックを使用。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は18分くらい前に開場。観客層は中高年かメインながら、若い人たちもチラホラ。最初11人ほどいて、女性は2人だったが、上映時間が近づくにつれて増え、最終的には男女半々くらいに。10席×2列のP席には1人、407席は3割くらい埋まった。話題になっていた割りには、ちょっと少ないかなあ。

 10分くらい前からシネマ・チャンネル。赤いドレスの新バージョン。5大メジャー・スタジオの後半2つの話は、前半同様、面白かった。終わって半暗になり、お知らせと予告。ラストに新しいマナー、忘れ物注意で暗くなり、映写機の左右マスクのまま足元注意、枠付きの映画泥棒、映倫で、モノクロのWBロゴから始まる本編へ。

 入場者プレゼントで、A3サイズのリバーシブル・ミニ・ポスターをもらった。片面が映画オリジナル版で、片面が日本語吹き替えキャストによる「全身吹替版」というもの。あまりにそっくりで笑った。たくさん配っているとしても貴重な感じ。


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