これは「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(The Blair Witch Project・1999・米)のような、フェイク・ドキュメンタリー的な作品。たぶん割りと低予算の、小作品なのだろう。解決はないけれど、ちゃんと終わることは終わる。ホントの話だったら大事件だけど。それでも、映画として、なかなか面白く、気持ちは悪いがちゃんと楽しめた。 たぶん超常現象否定派が出てきて、インチキを暴いていくのも良いのだろう。実際インチキも多いわけで、その辺は痛快。ただそいつが結構イヤなヤツで、次第に否定派を否定したくなってくる。そこがうまい。 話としては、1970年代、TVの深夜のバラエティ番組でオカルト特集を組んだところ、本物の悪魔が現れて大変なことになったと。その時の番組まるごとを収録した映像が見つかったので、そのまま公開すると、そういう設定。画像を昔の映像らしく加工して、解像度を下げ、画面比率も4対3にし、放送されたとする部分はカラー。一方CMの間はモノクロになり、スタジオ内の様子をビスタで映し出すという演出が面白い。そして電子楽器のテルミン! タバコも吸ってるし、70年代だなあと。 予算の大半は悪魔がらみの特殊効果に使われてるようで、とんでもない気持ち悪さにはなっているものの、やはり低予算なんだろうなと。話もわりとコンパクトにまとまっている。ただ、まあ納得できる展開ではある。希望を叶えてもらうには代償が必要と。 面白いと思ったのは、番組の途中で何か不具合があると「しばらくお待ちください」のテロップ・カード(フリップ?)が出るところ。昔のTVはよくこれが出たっけ。生放送が多かったからだろうか。内容だけでなく、機器の不具合もよく起きていたような気がする。停電も良くあったし。 銃は、ニュース映像で、警察がAR18らしいライフルを使っている。 公開2日目の初回早朝、池袋の劇場は30分前くらいにオープン。開場は17〜18分前。観客層は30〜40代くらいの中年層が多く、若い人と高齢者は少なめ。女性は20人くらいになった時点では6人ほど。最終的には119席に3割くらい入っただろうか。まあ、この感じだと、こんなものかなと。大きなスクリーンでやっていないのは、出来もあるだろうが、TV番組の映像という設定にもあるのかも。 10分くらい前からシネマ・チャンネル。終わって半暗になりCM。非常口案内から劇場案内、そして予告。ラストに新マナー(携帯やスマホの光もノー・ライトと言っているのに、平気で使っているヤツがいて、まったく聞いていないし効いていない感じ)、忘れ物注意で暗くなり、足元注意、枠付きの映画泥棒、映倫で、映写機の左右マスクのまま本編へ。 |