面白かった。内容的には子供向けのクリスマス・ファンタジーなのだけれど、基本大人を中心とした話で、子供が出てくるのはほんのちょっとだけ。しかもアクション・シーンなどはかなり本気モードで、本格的。迫力もある。トンデモ話にリアリティと説得力が出てきて、寓話的教訓臭も薄まる。そして、キャストも豪華で、贅沢な感じ。 ただ、たぶんこの映画をそんな風な印象にしているのは、実際には監督の手腕によるところが多いとしても、パッと感じるのは主演のドゥエイン・ジョンソンのキャラクターによるところが多いのかなということ。逆に、クリス・エヴァンスは、ラストは良いとしても、ほぼ全編イヤなヤツというかダメなヤツ。ちょっと悪過ぎかも。好きになれないキャラ。そんなヤツが最後にはサンタを信じるというパターンではあるけれど。ワンダーウーマンの人形を実体化しようとするのは面白かった。 印象に残ったキャストは、敵役を演じたキーナン・シプカ。目の大きな金髪美人で、小さい頃からTVの子役で活躍していたよう。最近だと「ツイスターズ」(Twisters・2024・日/米)に、主人公の学生時代の研究仲間役で出ていたらしい。なかなかの悪役っぷりで、怖くて、良かった。それと囮役のニワトリもよかったなあ。笑った。 ちなみにトナカイは雄も雌も角が生えるのね。たしか劇中レディースと呼んでいたのに、立派な角がと思ったらそういうこと。クリスマス時期は雌にしか角はないのだそう。 銃は、ファンタジーだからかリアルな装薬銃は避けたらしい。すべてテーザー系のもの(サンタの国の独自の名前が着けられていた)。射たれると動けなくなって、戻す銃で射たれないと解除されないらしい。 アバンの40年前(だったかな)のシーンに重なるクレジットはちょっと古い感じの赤や緑の文字で、40年後の現在になると白い文字になるあたり、なかなかオシャレと思ったら、手がけたのはピクチャーミルらしい。タイトルは赤と緑(タイトルにレッドって入ってるし、クリスマス・カラーは赤と緑?)。 公開10日目の初回、新宿の劇場は劇場自体が15分前にオープン。すぐに開場となった。意外と観客層は若い人から中高年まで幅広く、女性は3〜3.5割というところ。すでに公開1週間ということもあってか、122席の小スクリーン。最終的には、50席ほどが埋まっただろうか。クリスマス時期には相応しい映画なので、もっと入って欲しい気がする。 案内、予告の後、暗くなって映写機のマスクが左右に広がってフル・サイズでTCXデモ、足元注意から迫力の映画泥棒、映倫で、MGM(下にアマゾンとあったような)100年のライオン・ロゴとWBロゴから始まる本編へ。 |