2024年11月23日(土)「六人の嘘つきな大学生」

2024・東宝、KADOKAWA、トライストーン・エンタテイメント、ジェイアール東日本企画、S・D・P、ソニー・ミュージックエンタテインメント、ローソン、ケイパーク、ムービーウォーカー・1時間53分

シネスコ・サイズ(撮影機材表記なし)/音響方式表記なし
(一部日本語字幕付き上映もあり)(『HELLO! MOVIE』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド・聴覚障害者用日本語字幕付き)

公式サイト
https://6uso-movie.toho.co.jp
(全国の劇場リストもあり)


74点

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 面白かった。そして感動した。観客が予想するだろう答をひっくり返して、さらにひっくり返してみせる。原作にどれくらい忠実なのかはわからないが、原作が優れているのかなという気はした。キャストもぴったりハマっているようで、なかなかスリリングな展開。すばらしい。ボクはちょっとスレた観客なので、こういう映画のパターンだと、いいヤツに見えるヤツが犯人かと思ったのだが……。

 ただ、物語全体としてはとてもこぢんまりとした印象。メインのお話は、ほぼ会社の会議室のような部屋の中だけで進むわけだし、結局は就活で誰がこの会社に就職できるのかという、考えようによってはどうでも良いこと。実際、この会社に就職できなかったメンバーも、別な道で活躍しているわけだし。映画というよりはTVの2時間ドラマとかのほうが良かったような気も。だいたい、なぜシネスコ・サイズだったのだろう。6人を一度に横に並べて見せるため? 画質や色、画面の構成は素晴らしかったと思うけれど、シロート考えでは、ビスタなら画面内がギュッと詰まった感じになって、緊張感とか緊迫感が出たのでは、と。証言シーンはビスタで、ちょっとセピア風になるという演出はある。

 また、タイトル前のアバンが退屈というかうっとうしい感じで、なくてもよかったかなと。1万人から選ばれた一流大学の優等生たちが仲良くなりました、という部分は、ちょっと引っかかる。優等生同士、勝手に仲良くやってよとか、一流大学だとお店でも大声を出せるよねとか……。むしろ、1人しか採用しないとなって、会議室でディスカッションするところから始めて、学校や名前は文字で見せても良かったのでは。タイトル後は一気に面白くなって、目が離せなくなるのに。

 まあ、それにしても架空のIT系?会社「スピラリンク」は酷いところだなと。人事というか入社試験が最悪。何様だろう。小説の設定だからか、ホントにこんなところがあるのか。日本語禁止の日本の会社もあるというから、あるのかなあ。

 そして、浜辺美波はひたすらきれいでカワイイ。ファンの人にはたまらないものがあるだろう。

 公開2日目の初回、日比谷の劇場はエスカレーターが止まっていて、エレベーターで上へ。20分くらい前に開場。観客層は中高年メインのやや高寄り。女性は3.5割くらいの感じ。下は母親に連れられた小学校低学年くらいの女の子。母親に付き合わされたというところか。最終的には436席に4割くらいの入り。10席×4列のP席は4人くらいが座り、10席×1列のDX席はよく見えなかったが、たぶん誰も座らなかったと思う。

 案内、予告、マナーなどの後、暗くなって映写機のマスクが左右に広がり、フル・サイズのシネスコへ。TCXのデモから、東宝とKADOKAWAのロゴに続いてモノクロの横断歩道から始まる本編へ。


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