2024年12月21日(土)「ライオン・キング:ムファサ」

MUFASA: THE LION KING・2024・米・1時間58分(IMDbでは2時間00分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、川又勝利/ビスタ・サイズ(IMAX、ドルビーVISION。IMDbでは1.85)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1、dts:X、dts、Auro 11.1、IMAX 6-Track、12-Trackデジタル・サウンド、D-Cinema 96kHz 7.1、D-Cinema 96kHzドルビー・サラウンド7.1、Sonics-DDPも)
(米PG指定)(日本語吹替版、IMAX版、ATMOS上映、4D上映などもあり)

公式サイト
https://www.disney.co.jp/movie/lionking-mufasa
(全国の劇場リストもあり)


74点

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 まるで実写のようなリアルな3D-CG映画。人間を描くとまだ違和感があるが、動物だとほぼ違和感なし。まるで本当に撮影した大自然の中で、本当に動物が演じているかのよう。道を歩けば、ちゃんと小さな雑草は踏まれて折れるし、雪原には足跡が残るし、水中には絶妙な濁りがあり、濡れた毛はしっとりとして固まったり、しずくになったり…… とにかくリアル。一切手抜きなしという感じ。喜怒哀楽の感情表現も、擬人化しすぎず、微妙なニュアンスで違和感がない。動きも、基本パターンは実際の動物のモーション・キャプチャーから取られているようで、実に自然。スゴすぎる!

 ストーリーは、感動的で、実によく練り上げられ、キッチリとまとめられたものだが、特に目新しいところはない。ほとんどパターン。理想郷とういか故郷をめざすロード・ムービー。兄弟のように一緒に育てられ、やがて敵対するというのは、つい最近「クレイヴン・ザ・ハンター」(Kraven The Hunter・2024・米ほか)でも使われていたパターン。そこに男2人に女1人の黄金の三角関係。「冒険者たち」(Les aventuriers・1967・仏/伊)をあげるまでもないだろうけど。まさかAIがストーリーを考えてないよね? その辺で評価が変わるかも。IMDbでは6.7点という評価。

 声優の有名人では、敵役の白いライオンのボス、キロスがマッツ・ミケルセン。前作の主人公ライオン、シンバの妻ナラがビヨンセ、その娘の子ライオン、キアラがビヨンセの実の娘、ブルー・アイヴィ・カーター。タカの母で、ムファサも育てることになるエシェがタンディ・ニュートン、という感じ。

 物語を子ライオンのキアラに語って聞かせるラフィキが、ヒヒと言われると「ヒヒじゃない、マンドリルだ」といちいち訂正するところがおかしかったが、調べてみると実際だいぶ違っていて、マンドリルは顔が派手だった。

 音は確かに良く回っていた気がするが、特にATMOS上映だからという感じはしなかった。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は25分くらい前に着いたら、すでに開場済み。話題作の割りには、字幕版は小さめのスクリーンが多く、吹替版の方が大きいスクリーンが多く、スクリーン数も多い感じ。うーむ。観客層はいつもどおり中高年がメインで、男女比はほぼ半々。若い人はカップルなどが少しいたくらい。下は母親に連れられた小学校低学年くらいの姉妹。字幕版で大丈夫なのだろうか。最終的には407席に2.5〜3割くらいの入り。10席×2列のP席には、たぶん誰も座らなかった。なんでこの程度の入りなのか、不思議。

 シネマ・チャンネルのあと半暗になり、CM、予告に続いてマナー、忘れ物注意、さらにCMを1本挟んで暗くなり、映写機の左右マスクで足元注意、枠付きの映画泥棒、映倫で、滝のところにお城があるパターンのディズニーロゴから始まる本編へ。

 最初に、2024年9月に亡くなったジェームズ・アール・ジョーンズ(ダースベイダーの声で有名)を偲んでと出る。オリジナル版のアニメ「ライオン・キング」(The Lion King・1994・米)や、超実写版リメイク「ライオン・キング」(The Lion King・2019・米/英/ケニア)などでムファサの声を演じていたらしい。


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