面白かった。マーベルだし、主人公はアベンジャーズの一員だし、マルチ・ユニバースで…… などと心配したものの、単独でも成立する映画になっていた。SFXは豪華だし、お金が掛かっていて、キャストもあのハリソン・フォードがアメリカ大統領を演じているし(「エアフォース・ワン」(Air Force One・1997・米)でも演じていたが)、リヴ・タイラーも出ているし、大作という位置づけなのだろう、それだけでも見る価値がある。そして荒唐無稽な冒険談をたっぷり楽しめる。 もちろんキー・ワードとして、アマダンチウムとか、ウィドーとか、ハルクとか、ワカンダとか出てくるが、知らなくても特に問題ない。知っていれば、より楽しめるという程度。ということは、脚本が良かったのだろう。今後もこの方向で行って欲しい。もうアベンジャーズとか、マルチ・ユニバースはいいよ。お腹いっぱい。ただ、ラストにこの世界のほかにもとか、この世界を守らないと、とか言っていて、そこはちょっぴりイヤな予感が……。 今回印象に残ったのは、白人以外のキャラクターと、日本がことのほかフィーチャーされているなということ。アカデミー賞で人種問題が取り沙汰されると、すぐにこんな風になる感じがする。どうも不自然というか、妙な感じ。アメリカの人口比的にはどうなんだろう。 面白かったのは、大統領直属の捜査官だか何だかの女性ルース。元ウィドウ(ブラック・ウィドウの仲間?)という設定のようで、小柄なのに、かなり強い。ちょっとTVドラマの「NCIS:LA〜極秘潜入捜査官」(NCIS: Los Angeles・2009〜2023・)の小柄な女性上司ヘティ的な感じも、なかなか魅力的。演じていたのはイスラエル生まれのシラ・ハースという人。1995年生まれというから30歳。良い味出してた。今後の活躍に期待したい。 主役のアンソニー・マッキーはずっと「キャプテン・アメリカ」シリーズでファルコンを演じていた人。ついに本作でキャプテン・アメリカへ昇格したと。ボク的にはマット・デイモンとエミリー・ブラントのSFラブ・ストーリーの「アジャストメント」(The Adjustment Bureau・2011・米)のエージェント役が強く印象に残っている。本作ではなんと製作総指揮の1人に名を連ねている。 銃は、サイドワインダーの部下たちがG36Cと、角張ったハンドガンは1911オートかと思ったらimfdbによるとUSPだったらしい。政府の特殊部隊はFN SCARとM4カービン、エージェントはグロック。サイドワインダーはチアッパのライノ・リボルバーとAK74を使用。元ウィドウのルースはグロックのG19くらいのサイズでセレクター付き(G18?)。軍の刑務所のような施設のガードはM17だったらしい。ヘリ型のドローンに搭載されていたのはミニガンかヴァルカン砲か。 公開3日目の字幕通常版初回、新宿の劇場は17、18分前に開場。観客層は若い人から中高年まで幅広く、やや若い人が多い感じ。これは近頃にしては珍しいかも。男女比は半々くらいで、子連れの外国人ファミリーも1組。最終的には407席に8割強くらいの入り。10席×2列のP席も4席ほど残して埋まってしまった。これはヒットの予感? 紺のドレスのシネマ・チャンネルの後、半暗になってCM。非常口案内からランプが消えて、ちびゴジラの予告。最後にマナー、忘れ物注意で暗くなって、映写機のマスクが左右に広がって、フルのシネスコに。足元注意、映画泥棒、映倫からエンド・クレジットの後にも映像がありますの文字が出て、モノクロのマーベル・ロゴから始まる本編へ。 |