2025年3月20日(木)「フライト・リスク」

FLIGHT RISK・2024・米・1時間31分

日本語字幕:丸ゴシック体下、北村広子/シネスコ・サイズ(by Panavision。IMDbでは2.39、DJI Ronin 4D、Red V-Raptor、Sony FX6、Sony Venice)/音響方式表記なし(公式サイトでは5.1ch。IMDbには表記なし)
(米R指定)


公式サイト
https://klockworx-v.com/flightrisk/
(全国の劇場リストもあり)

73点

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 作家が好きそうな密室劇。登場人物は3人だけ。しかも出突っ張り。最初で飛行機に乗ったら、エンディングまで3人しか出てこないし、飛行機内でのみ話が進行する。作る側はチャレンジングで面白いのだろうが、見る側としてはヘタをすると退屈になりがちなので、不安が大きい。で、本作は、脚本が良くできていて、色んなこと(ほとんど予想できることだが)が起き、何度も危機が起きる。なかなかハラハラドキドキさせてくれるのだが、なぜか眠くなることが何度かあった。わずか1時間半の短い映画なのに。やはり作る側が面白いのと、見る側が面白いのと、開きがあるということなのではないだろうか。

 もちろんハリウッド映画なので、やはりパターンということはある。3人それぞれが問題を抱えているなんて、まさにその1つ。逃亡したマフィアの会計士、証言台に立たせるため連れ戻そうとする過去に大きな失敗をやらかしている捜査官、正体を隠して接近してくるプロの殺し屋というのは、絵に描いたようなパターン。問題があるとしたら、それぞれのキャラクターがあまり魅力的ではないことか。もう少し魅力があっても良かった気はする。そしてヒロインはちょっと地味すぎたか。

 監督はメル・ギブソン。プロデューサーも務めていて、製作会社のアイコン・エンターテインメントは自身が設立者の1人。「ハクソー・リッジ」(Hacksaw Ridge・2016・米)いらい久しぶりの監督作品。B級作品にたくさん出ているのは関係ないと思うが、厳しい評価が多いような気がする。私生活はともかく、映画作りには才能がある気がするけど……。

 マーク・ウォールバーグは、はげメイクで驚きの大変貌。せっかくのイケメンが、もったいない。ただ見た感じは剃ったのではなく、カツラ的な特殊メイクのよう。

 銃は、主人公のUSマーシャル、連邦保安官がグロックを使用。ただショルダー・ホルスターに入れているというのは、合っているのだろうか。劇中、銃を奪われたりするので、そのほうが都合良かったのかもしれない。

 冒頭、ラーメン・ヌードルをレンジでチン。そして爆発する。ローマ字でRAMENとほぼカップヌードルのようなデザインで書かれている。監督が好きなのか、逆に嫌いなのか。

 公開14日目の初回、といっても昼近く、銀座の劇場はこの回の前に別の作品を上映していて、15分前くらいに開場というか入れ替え。12分くらい前からマナーを上映。トイレに行ってから入場するとギリギリ。そこから予告、CMが始まって半暗になり、枠付きの映画泥棒、映倫のあと音が大きく良くなって本予告。ラストに映写機のマスクが左右に広がってフル・サイズになって暗くなり、つむぱぱのマナー・クイズ。そしてKLOCKWORXのロゴから始まる本編へ。

 観客層はほぼ中高年。2F席は最初10人くらいいて、女性は3人。最終的に2Fの172席に30〜40人くらいの入り。祝日としてはちょっと寂しいか。

 スクリーンは大きく、画質も良く、音も大迫力でクリアで良かったが、2F席は見下ろす形になるので、座高によっては前席の頭がちょっと邪魔になる。イスは千鳥配列なのだが、ちょっと惜しい。トイレもきれいになって快適なのになあ……。


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