2025年3月25日(火)「白雪姫」

SNOW WHITE・2025・米・1時間49分

日本語字幕:丸ゴシック体下、牧野琴子/シネスコ・サイズ(with Panavision、IMAX、ドルビーVISION。IMDbでは2.39、Arri Alexa LF)/ドルビーATMOS(公式サイトでは5.1ch。IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1、dts、dts:X、IMAX 6-Tarck、12-Trackデジタル・サウンド、Sonics-DDP、Auro 11.1も)
(米PG指定)(日本語吹替版、IMAX版、ATMOS上映、4D上映などもあり)


公式サイト
https://www.disney.co.jp/movie/snowwhite-movie
(情報少、全国の劇場リストはあり)

72点

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 いまひとつ乗り切れなかった。たぶんどこも悪くなく、キャラも舞台や細かな設定も「白雪姫」(Snow White and the Seven Dwarfs・1937・米)に準じているようなのに……。あえて言えば、リアルな実写でも、アニメをなぞったことで、不気味の谷に入ってしまったのかもしれない。「ハイホー」の盛り上がりも今ひとつ。

 ミュージカルである以上、各キャラクターを演じるのは歌がうまい人でなければならないわけだが、それでも本作の王子と姫は昔絵本とかで見たヒーローとヒロインとはイメージがちょっと違うかなあ。そして不気味感があったのは、七人のこびとたち。人間っぽい顔がくどくて、キモい。特に1人だけ子供っぽい雰囲気のおとぼけ(ドーピー)がなじめなかった。カワイイキャラ設定なんだろうけど。みな表情がトゥー・マッチ。

 逆に唯一良かったのは、悪役の女王を演じたガル・ガドット。美しいだけに、悪役をやると冷たい感じの恐ろしさが増して、とても良かった。1つだけ注文があるとすれば、醜い老女に変身したときの顔。アニメではかなり鼻が大きく垂れ気味なのに(それ以降の魔女のイメージとなったのでは?)、その辺はノーマル。美女の顔はあまりいじれなかったか。もちろんホラーな怖い顔にはなっていた。

 トロッコのシーンはなんだか「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(Indiana Jones and the Temple of Doom・1984・米)か宮崎アニメの「天空の城ラピュタ」(1986・日)みたいな印象。オマージュかもしれないが、オリジナリティが感じられず、もったいないなあと。

 公開6日目の平日、ATMOS上映初回、日比谷の劇場は14、15分前に開場。観客層は最初、高齢男性5人、高齢女性1人、若い男性1人という感じ。その後、若い男性がちょっとと、中年女性が増えて、シネマ・チャンネルが終わって半暗になるころには、男性8人、女性11人といったところ。最終的には、386席に30〜40人ほどいただろうか。たぶん平日の初回はこれが普通だろう。9席×3列のP席はさすがに誰も座らなかった。

 シネマ・チャンネルは赤いドレスの新バージョン。アカデミー賞の話は面白かった。オスカー像はこれまでに3,441体作られて、金めっきで1体約400ドル。最多受賞者はウォルト・ディズニーの26回受賞なんだとか。それが終わって半暗になり、昔から色の悪いQPのものを含むCMのあと非常口案内からランプが消え、本予告。ラストにマナー、忘れ物注意で暗くなり、映写機のマスクが左右に広がってフル・サイズでTCXデモ、幾何学模様のATMOSデモ、足元注意、迫力の映画泥棒と続いて、映倫で締め、滝バージョンのお城のディズニー・ロゴから始まる本編へ。


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