面白かった。これまでのシリーズのキャラクターや設定、雰囲気をそのまま引き継いで、最新のお話として観客が気になっているであろう現状を描いたという感じ。たぶんファンにはたまらない作品で、ファンでなくても、単体で楽しめるし、知っていればより楽しめる作品になっている。 夫を失った上、子育てのストレスがたまって「ママなんてやりたくなーい!」と叫んでしまうが、それでも良い友達に恵まれている。心配してくれたり、一緒に喜んでくれる友達がたくさんいる。いなかったらブリジット・ジョーンズは復活できなかったかも。友達は大切だなあと。たぶんこれまでの前作を覚えている人は懐かしくなるところだろう。残念ながらボクはほとんど覚えていなかった。それでもOKだが。 イメージを壊していないのは、もともとの原作者が脚本も手がけているからだろう。プロデューサーも同じで、しかも今回は製作総指揮にレネー・ゼルウィガーが加わっているし。ただ、驚くことに、監督のマイケル・モリスはこれまで「ブリジット・ジョーンズ」シリーズを手がけていない。ほぼTVドラマを手がけているのだ。大抜擢で、ここまでシリーズの雰囲気を再現するというのはスゴイ手腕だと思う。 やっぱり主演のレネー・ゼルウィガーは素晴らしい。「ジュディー 虹の彼方に」(Judy・2019・英/仏/米)も良かった。すでに大女優でありながら、ヨゴレもすすんでやっている感じ。本シリーズでも泥水に飛び込んだりやっていたが、本作でもヘンなダンスを踊ったり、若返り薬で唇を腫らしてまともにしゃべれなくなったり、いろいろやっている。そこがまたいいのだろう。 癇に障るホイッスルを吹きまくる教師を演じたキウェテル・イジョフォーは、劇中ピアノの速弾きを見せていたが、実際に弾いているように見えた。もともと弾けたのか、特訓したのか、まさかデジタル処理ってことはないだろうけど、すごいなと。1つ前から出ているらしい女医のエマ・トンプソンも笑わせてくれる。生真面目で気難しそうな感じなのに、どこかおかしい。うまいなあ。 「ブリジット・ジョーンズ」シリーズはこれまでに3作作られているそうで、本作は4作目。公式サイトにヒストリーがあって、それによると第1作が「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001)、第2作が「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」(2005)、第3作が「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」(2016)になるんだそう。確か2までは見たと思うが‥‥。 公開16日目の初回、すでに小さなスクリーンでやっているところしかなくて、上映回数も激減の中、日比谷の劇場は20分くらい前に開場。観客層は若い人もチラホラいたが、メインは中高年。しかも95%くらいは女性。女性は高齢者が少なめ。シリーズ第1作から見ている人たちが多いのだろうか。最終的には92席の9.5割くらいが埋まった。ほぼ満席に近い。6席あったP席も5席が埋まった。 10分くらい前からシネマ・チャンネル。終わって半暗になり、CMから予告。ラストに非常口案内で誘導灯が消え、マナー、忘れ物注意、で暗くなり、映写機器のマスクが左右に広がって、フル・サイズで足元注意、映画泥棒、映倫で、本編へ。 |