打ちのめされるくらい圧倒された。凄い映画。世界を股に掛ける大冒険活劇。初めから終わりまで、ピンチの連続。チャンスはなし! 怖い! 息継ぐヒマもないくらいで、ちょっと酸欠気味。ヘタしたら倒れる。なにしろ、ピンチをどうにか乗り越えるすと、すぐに次なるピンチが襲ってくる。少なくともイーサン・ハントは2回は死んでいるのではないだろうか。仲間のおかげで蘇生している。それなのに、すぐ次に向かうんだからスゴイ。1つ1つはスーパーマンじゃないけれど(むしろ敵にやられている)、トータルとして死なないヤツ(ダイ・ハード)で、決して諦めないヤツ。劇中何回か言っているように「未知の人々のために」戦うんだと。そして「チームのために」。その気持ちがよく伝わってくるし、トム・クルーズが映画のために献身的にガンバっているのもよく伝わってくる。 トム・クルーズは今回も危険なスタントを自ら演じている。しかも1962年生まれというから、今年63歳! それでここまでやるなんて。仮に鍛えていたとしても、高所恐怖症だったら絶対なスタント。怖っ! 危ないこと中毒なのではないかと思うほど。すごいなあ。紳士だって言うし、世界的なスーパー・スターというのはこういうものなんだろう。パリ2024オリンピックでも、生でスタジアムの屋根からワイヤーを使って飛び降りてたし、しかもギャラなしだったっていうし、しかも本作の撮影中だったそうで‥‥。 全体に、黒人だったりアジア系だったり多民族が出てきて、しかも女性の活躍が目立つ。これならどこからもクレームは付かないだろう。中でもカッコよかったのは、アメリカ大統領を演じたアンジェラ・バセット。3時間近い上映時間からすれば出番は少ないながら、とても印象に残る。 銃は、冒頭のガブリエルの手下たちがG36Cを使用。オーストリアの刑務所ではP226。ロンドンではグロックが登場し、アラスカの小さな島に乗り込んでくるロシア兵はAK74系。ハンドガンはロシア版P226というかベレッタ92という感じのグラッチ(MP443)らしいオートマチック。ひょっとしたらスクリーン初かも。アラスカの小島の夫婦が持っているのはリー・エンフィールド・ライフル。もちろんアメリカ軍(CIAの特殊部隊?)はM4。トム・クルーズは最後の見せ場の前、1911オートをヘイリー・アトウェル演じるグレースに渡す。ラストにトム・クルーズを狙うCIAのヘリにはミニガンが積まれていた。 「スパイ大作戦」のお約束、タイトル・バックの見せ場のコラージュはたぶんフィルモグラフィー。うまいし、ラロ・シフリンのテーマ曲の素晴らしさも相まって、ワクワク、ドキドキの期待感を盛り上げくれる。 公開2日目の初回、日比谷の劇場は30分くらい前に開場。着いた時点で残席わずかの黄色表示。観客層は中高年メインで、男女比は半々くらい。ただ、下は母に連れられた小学校低学年くらいの女の子もいた。最終的には436席は9割くらいが埋まった。10席×4列のP席と、10席×1列のDX席はたぶんすべて埋まった。凄いなあ。 10分前くらいからシネマ・チャンネル。福本莉子の衣装は、青いブラウスと黒いスカートに。トピックスはA24のミューズ。うーん、A24はなあ‥‥。終わって半暗になり、CM、非常口案内で誘導灯が消え、ちびゴジラの予告。最後にマナー、忘れ物注意、スーツ・ケースのCMが入って暗くなり、映写機のマスクが左右に広がってフルのシネスコになってTCXデモ。足元注意、フル・サイズの迫力の映画泥棒、映倫ときてTOWAのロゴから始まる本編へ。 何回か出てきたフレーズは「必ずまた会える」。ということは‥‥。 |