細部はともかく、全体としては面白かった。物語の展開はハリウッド的な定石、パターンという感じで、キャラクターと舞台が違うだけとも言えそうだが、なかなかハラハラドキドキで見せる。この辺が「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」(Rogue One・2016・米)の監督、ギャレス・エドワーズというところだろうか。 そして3D-CGがすごい。恐竜たちがまさにそこにいて撮影されたかのよう。素晴らしいビジュアル。やっぱり映画は絵=画だ。お金を払って見る価値がある。ただ、感動とか、強い主張があるとかいうわけではない。ストレートなアクション巨編。 細かいところでは、気になるところが結構ある。そしてキャラクターにおバカが多い。半分はおバカ? だいたいは食べられちゃうけど、あまり悲惨さを感じさせないための設定? そして主人公や船長が良い人すぎる設定なのに(軍の特殊部隊出身ならミッション・ファーストじゃないの?)、嫌らしいキャラクターも多い。だいたい世界各国が接近さえ禁止とした地域を、どうしてのんびりと家族でボート旅しているのか。アメリカ人だから(船尾に星条旗が掲げられている)? どうにも好きになれないファミリー。 陸海空の冒険に次ぐ冒険という設定で、海のシーンはまさに「JAWS/ジョーズ」(Jaws・1975・米)的なテイストで、かなり怖い。しかもモササウルスが30m超とかなりでかい。そのスケール感! そして地域に封じ込められた恐竜という設定は、見ていないがギャレス・エドワーズ監督の「モンスターズ/地球外生命体」(Monsters・2010・英/メキシコ)シリーズとつながるものがあるのかもしれない。 銃は、メインは恐竜に血液採取装置を撃ち込む麻酔銃のようなライフル。護身用に持っているハンドガンはグロックのシルバー・スライド。おそらく主演のスカーレット・ヨハンソンは銃の基礎トレーニングを受けたのだろう、きちんとトリガー・フィンガーを外に出している。たしかセリフに「ブラック・ウォーター」という単語が聞こえたような。 映画としては、黒い画面に虫の声が入ってきて始まり、エンド・クレジットの後、黒い画面に虫の声で終わる。これって、結局昆虫が生き残るみたいなこと? そんな内容は微塵もなかったと思うけど。 公開9日目のATMOS上映の初回、新宿の劇場は20分くらい前に着いたらすでに開場済み。アニメ作品のグッズ販売があったのか、販売コーナーは入場制限で長蛇の列ができていた。観客層はほぼ中高年の男性。最初は男性10人に対して女性1人ほど。その後、女性の割合は少し増えたようだが、たぶん2割くらい。最終的には499席に2.5から3割くらいに入り。早朝なのでこんなものだろう。 10分くらい前からシネマ・チャンネル。終わって半暗になり、案内からCM。そしてちびゴジラの予告。終わってマナー、忘れ物注意、そしてレゴのCM。映写機のマスクが左右に広がって、フルのシネスコ・サイズになり、TCXデモ。さらにATMOSのジャングル版デモが続き、足元注意、大迫力の映画泥棒、映倫で、ユニバーサル映画の文字と、TOWAのロゴから始まる本編へ。 入場者プレゼントで、はがきより一回り小さくらいの飛び出す絵本的なペーパークラフトをもらった。 |