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面白かった。ちゃんと笑えて、すっきり爽快! しかも悪党がかなり怖い。ゾッとする。そして、たくさんの人が死んでいるのに後ろめたい気分にならずに、悪党どもをコテンパンにやっつけるのが痛快で、楽しめた。アクションてんこ盛りで、全編ほぼ戦い。なのに、しっかり家族の関係も描いていて、うんざりする日常や、定番の家庭トラブルもありながら、類友というか、蛙の子は蛙というか。 とにかくスゴいのが、主演を務めるボブ・オデンカーク。前作から4年、2025年で63歳とは思えない体の動きとキレ。殺陣師、アクション監督が素晴らしいとしても、鍛えているんだろうな。すばらしい。見事。前作同様、本作でもプデューサーも務めている。前作の時はプロモーションで日本にやって来て、「おでん」を持たされていたっけ。かわいそうに! まったくなんてことをするんだ! メインのキャストも前作から続投。おじいちゃん役のクリストファー・ロイドはなんと87歳。マシンガンを撃ちまくっている。「グラディエーターII英雄を呼ぶ声」(Gladiator II・2024・英/米)の活躍も記憶に新しい奥さん役のコニー・ニールセンは相変わらず美しく、色っぽい。そしてRZAは、本当に弾いているのかわからないが、なんと三味線を披露! ミッションを発注するバーバー役のコリン・サーモンは「バイオハザード」(Resident Evil・2002・独/英ほか)の特殊部隊の隊長のイメージのまま。歳を取らないのか。 何と言っても良かったのは、超悪役のレンディーナを演じたシャロン・ストーン。さすがにセクシー路線はもう無理としても、鬼婆的なキャラを怪演。とこかく恐い。特にブルーのサングラスが不良っぽい感じで良かった。 監督は、インドネシアのモー・ブラザーズで知られるティモ・ジャイアント。ホラー系の「ABC・オブ・デス」(The ABCs of Death・2012・米/ニュージーランド)や「V/H/S 94」(V/H/S/94・2021・米/加)などのオムニバス作品で知られ、最近はNetflixでの公開が多かったようだが、どこで評価されて抜擢されたのかは気になる。結果、佳い作品ができたのでプロデューサーの判断は正しかったということだろう。 ファイト・コーディネーターはカーク・A・ジェンキンスという人。古くはスタント担当だったのが、前作あたりからファイト・コーディネーターを務めるようになり、「ブレット・トレイン」(Bullet Train・2022・米/日)や「バッド・ボーイズRIDE OR DIE」(Bad Boys: Ride or Die・2024・米)でもファイト・コーディネーターをやっている。今後大いに注目かもしれない。 銃は、初めの方のミッションでエレベーター内の護衛から奪って使うのがタウルスのPT92。コルシカ人のギャングたちが記憶違いでUZIからMP7になって、町のギャングの倉庫にはイングラムMAC10があり、レンディーナの部下たちはM4系のカービンを使用。MP5もあったような気も‥‥。対抗するのに、町のボスの父親が集めたという武器庫にはトンプソンM1928、MP40、骨董品の手回しのガトリング・ガンなどがあって、それらを使う。主人公はほかにもS&Wのシルバーのチーフ(M60?)、1911オートも使う。またレンディーナの女性ボディガードはPPKのシルバーを持っている。 公開2日目の初回、池袋の劇場は劇場自体が30分前に開き、22〜23分前に開場。作品名が入り口付近になく、係員もおらず、スクリーン番号だけが頼りでちょっと不安が‥‥ 観客層は若い人から中高年までわりと幅広かったものの、いかんせん数が少ない。ほとんど予告もやっていなかった気がするし、ボクもからうじて劇場のチラシで知ったくらい。もちろんTV・CMもなし。面白い作品だと思うけどなあ。あまりに扱いが酷い。もっとヒドイ作品にお金を掛けていたりして、なんなんだろうと。上映開始ギリギリに来る人も多くハッキリとはわからなかったが、たぶん最終的には119席に35人くらい、40人いったかどうか。女性はたぶん10人いかなかったと思う。朝早かったのもあるだろうけれど、もっと入っても良い映画なんだけどなあ。 新しいドレスのシネマ・チャンネルのあと半暗になって、CMから非常口案内、予告。ラストにズートピア2のマナー、忘れ物注意で暗くなって映写機のマスクが左右に広がりフル・サイズに。足元注意、迫力の映画泥棒、映倫と続いて、ユニバーサル映画の文字のあと1928から始まるTOWAのロゴが出て本編へ。 |