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怖いというよりは、グロい。気持ち悪い。そして1970年代のB級ホラー臭がぷんぷん。それなのに、まさかの感動作。あと一押しくらいで涙が流れたかも。良くできたストーリー。強引な展開や破綻しているように感じられる部分もほとんどなく、存在感の薄かったキャラが後で活躍し効いてくるなど、良くできた脚本。夢と絡めた謎解きのような部分もしっかり楽しめた。 タイトルからも、時代設定としては黒電話が活躍していた頃にせざるを得なく、どうしても古くなるので、全体のイメージとしては昔のB級ホラーという感じになってしまう。しかも、ホラー・パートはやっぱり音で脅かすタイプ。いきなりドカンとか、その場にない音がして観客を驚かす。怖いじゃなくてビックリ。そこがもったいない。 驚かされたのは、メインのキャストがほとんど前作「ブラック・フォン」(The Black Phone・2021・)からの続投ということ。本作は4年後(?)の1982年という設定で、主人公もその妹も実際に4歳歳を取っているわけで、リアルそのもの。さらに驚かされたのは犯人で、すでに死んでしまっている仮面の男グラバーも、ちゃんとイーサン・ホークがやっているそう。といってもほぼ素顔は出てこないので、誰がやっているのかエンド・クレジットを見るまで全くわからなかった。どうやら、あちらの世界とこちらの世界の中間的なところ、三途の川のようなところにいるらしい。とどめを刺して地獄に送るということなのだろう。 特殊メイクもデジタルで拡張されているようで、かなりえげつない。凄すぎて気持ち悪いレベル。 タイトルのバックの映像は、ヤバイ映像をコラージュしたなかなか怖いもの。手がけたのはフィルム・デイリーというところかと思ったのだが、IMDbにはなかった。 意外なことに銃はなし。ワイルド・ビル・ヒコックの名も出てくるのに。カウボーイ・スタイルのムスタングはSAAくらい持っているのかと思ったら、警備用のショットガンすら宿泊施設にないとは。山の中でクマとか出ないのだろうか。 公開2日目の初回、日比谷の劇場は20分前くらいに開場。観客層は中高年の高寄り。最終的には144席にたぶん40〜50人ほどの入り。女性は7〜8人。あまり予告もしていなかったから、こんなものだろうか。もっと入ってもいい気はするが。意外にも8席のP席は6人ほどが座った。ただP席は思ったよりスクリーンに近く、その後ろの席でも近かった。もう2列くらい後ろがいいかなあ。 シネマ値・チャンネルのあと半暗になりCM。非常口案内で誘導ランプが消え、本予告。最後に「ズートピア2」のマナーから、忘れ物注意で映写機のマスクが左右に広がりフルに。そして暗くなり、足元注意、新しい映画泥棒ときて、映倫なしで、古いユニバーサルの地球ロゴから始まる本編へ。 |