|
面白かった。普通のアクションかと思ったら、厳重警備の金庫からダイヤモンドを盗み出すというクライム・アクションだった。ストーリー展開や設定としてはよくあるパターンながら、見せ方が変わるとハラハラドキドキの「恐っ!」という映画になるんだなあと、あらためて感心させられた。 ヨーロッパ(スペイン)が舞台で、サッカーの試合がある時に、難攻不落の金庫室から金品を強奪するというのは昔から良くあるパターンで、最近でもフレディ・ハイモア主演の「ウェイ・ダウン」(The Vault・2021・西/仏/米)でも使われていた設定。古くは「新・黄金の七人=7×7」(Sette volte sette・1968・伊/英)でも使われていた。もちろんどれもが面白い。おもしろいから使ったんだろう。オマージュ? アメリカの警察官が、なぜフランスなどヨーロッパで捜査できるのか良くわからなかったが、劇中ではジェラルド・バトラーがバッジを見せ、それで解決になっている。LAPD(ロサンゼルス市警察)ではなく、LASD(ロサンゼルス郡保安局)ということのようなのだが、海外捜査を行う権限とか持ってるのだろうか。FBIも最近は海外に出ているような感じだが‥‥。 今の話なのに、わりとタバコを吸っていて、ジェラルド・バトラーがアメリカ国内で言うセリフに「(タバコを)吸わないストリッパーは珍しい」というのがあった。ホントに今の話? また、クロワッサンのフランス語発音を巡るやりとりも面白かった。アメリカ人は味オンチだろうと。しかしラストにはちゃんと発音してみせる。仲間たちと飲んだくれて「ファックNATO」と叫んだり、強盗準備作業のBGMをどれにするかもめたり、笑える要素も盛り込まれていた。 本作は「ザ・アウトロー」(Den of Thieves・2018・米)の続編になるようで、ボクは「ヒート」(Heat・1995・米)にちょっと似ているが、相手への尊敬とか友情のような感情はないと描いていたが、本作ではそれかせ追加されている。そしてメイン・キャラクターのジェラルド・バトラーの悪さ加減も、少しだけれど抑えられている。レベル・アップした感じ? 監督・脚本も前作のクリスチャン・グーデガストで、主演とプロデューサーもジェラルド・バトラーで、追われる男もオシェア・ジャクソン・Jrと同じ。撮影などのスタッフも同じようだ。本作の出演で光っていたのは、紅一点とも言うべき司令塔クレオパトラ役のエヴィン・アフマド。クルド系スウェーデン人だそうで、エキゾチックな雰囲気が漂う。主にTVで活躍しているようで、日本ではまだあまり知られていないかも。今後注目だろう。 銃は、定番のグロックとM4カービンに加えて、AKのタクティカル・カスタム、ミニミなども登場。銃はあまりじっくり見せないので、銃種の特定は難しかった。重い銃声のマシンガン系の銃も使われていたようだが、これまた不明。 マグ・チェンジもしっかりやり、銃声はちゃんと着弾音もリアルな感じで使われていた。 オシェア・ジャクソン・Jrがグロックを渡されて「使い方はわかるな」と言われ「セフティのないヤツだ」と答えているあたりが、ちょっと初心者向けかなという感じはしたが、映画はガン・マニアばかりが見るわけではないから、ちょうどいいのかなと。 興味深かったのは、監視カメラに写らないようにする「光学迷彩」。本当にあるのかどうかわからないが、磨りガラスのようなというかフレネル・レンズのようなパターンのある半透明の樹脂板を使うと、その後ろが監視カメラには写らないというもの。監視カメラに何かしらの光を当てると真っ白になって写らないという実際にあるやり方も使われているので、「光学迷彩」もありそう。 公開3日目の初回といってもお昼近く、新宿の劇場は別の作品が終わってからの上映で、11〜12分くらい前に開場。観客層は中高年の高寄りがメイン。男女比は、最初15人くらいいて4人が女性という感じ。最終的には251席に2.5割から3割行ったかなあというところ。もっと入っても良い作品だと思うが、あまり宣伝もやっていないし、こんなものか。ちょっともったいない。 8分くらい前から案内の上映で予告が続き、途中で半暗になり、CMから本予告。ラストに映写機のマスクが左右に広がり、フル・スクリーンの映画泥棒、映倫で暗くなり、クロックワークスのロゴから始まる本編へ。 タイトルのPANTERAは、強盗グループ「パンサー」のスペイン語? |