2026年1月26日(月)「MERCY/マーシー AI裁判」

MERCY・2026・米/露・1時間40分(IMDbでは1時間39分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、小野郁子/シネスコ・サイズ(シネスコに四角の枠付きで上映、ドルビーVISION、IMAX。IMDbでは2.20〈IMAXは1.90〉、Blackmagic URSA Cine 12K、Sony CineAlta Venice 2)/ドルビーATMOS(IMDbでは表記無し)
(露18+指定、米PG-13指定、日PG12指定)

公式サイト
https://ai-saiban.jp
(情報少、上映劇場リストなし)

74点

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 なかなかのハラハラドキドキ映画。冤罪というか濡れ衣映画で、どうやって身の潔白を証明するか、それが見所。ただ、よくあるパターンではあって、主人公がほとんど動かないでネットなどの情報やデータベースを駆使して解決していくというのはほとんど「search/サーチ」(Searching・2018・米/露)〈プロデューサーの1人が本作の監督ティムール・ベクマンベドフ!〉と一緒。調べて行く内に、家族の別の一面を知ることになるのも同じ。ただ、見せ方がAI裁判という形になっているところがウマイというか、ミソ。アクション・シーンもちゃんと用意されているし、バージョン・アップというかレベル・アップ版?

 ちょっと問題ありだなと感じたのは、主人公の容疑者である刑事のキャラクター。最初悪いヤツのように見えていて、次第に良いヤツということがわかってくるという設定なのだと思うが、どうにも最初が悪すぎ。アル中で、あばれて店を壊したり、同僚に怪我をさせたり。ちょっと同情できない感じ。やり過ぎだろうと。アル中の原因となった相棒を死なせてしまったというエピソードは、どうにも弱い。

 主要な登場人物は2人で、容疑者の刑事役のクリス・プラットと、AI判事のレベッカ・ファーガソン。後は、ラスト・シーン以外、データベース上の録画映像やライブ・カメラ映像での登場。ただ未来世界での話なので、その場にいるかのような360度のヴァーチャル空間再生とかあって、飽きさせない。

 また未来SFの象徴として、空飛ぶバイク、ドローン型の白バイが出てくるが、実際にドイツやドバイ警察などで採用されているそうなので、それほど遠い未来の話ではないのだろう。AI裁判も、すぐに処刑とかこんなに過激ではないとしても、じきに導入されるかもしれない。ただこんな風に勘や直感を信じるような判断ができるのかどうか。しかも「私は嘘をつきません」といっているけど、今のチャット系AIは平気で間違ったことを提示してくるからなあ。映画で繰り返される「誰でも嘘をつく」はAIにも当てはまりそうだ。

 銃は、パトカーにポンプ・ショットガンとM4系のカービン。警察官は緑色のテーザー銃というかスタンガンとグロックで、SWATはM4カービン。女刑事はスタッカートっぽい2011オートのショーティを使っていたように見えたが‥‥。

 LINEとかのSNS風の凝ったオープニング・タイトルと、M4やバッジや手錠などのCGらしいアイテムをコラージュしたエンド・タイトルはyU+co。IMDbによるとデザイナーはよく名を聞くマット・カーティスらしい。やっぱりというかさすがというか。

 公開4日目の平日初回、日比谷の劇場は25〜26分くらい前に開場。観客層は中高年の高寄りがメインで、月曜が定休の人か引退した人か。最初5人いて1人が女性。最終的にはたぶん20人ほど入って、女性は3人ほど。9席×3列のP席には1人が座った。平日朝一はこんなものかなあ。

 10分くらい前からシネマ・チャンネル。終わって、案内からゆっくり半暗になりCM、非常口案内でランプが消え、ちびゴジラの本予告。ラストにマナー、忘れ物注意で暗くなり、映写機の左右マスクのまま幾何学模様のドルビーATMOSデモ。足元注意の、枠付き映画泥棒(ちっちゃ)、映倫と続いてMGMのライオンとSONYのロゴから始まる本編へ。

 せっかくのシネスコに、2.20比率にするためか、わざわざ四角のマスク枠を付けた小さいサイズでの上映。もったいない。シネスコ・フルの少し左右マスクで上映してくれれば良いのに。「ブレインストーム」(Brainstorm・1983・米)とか「ギャラクシー・クエスト」(Galaxy Quest・1999・米)のように途中で画面サイズが広がるのかと思ったのだが、そんなことはなかった。残念!


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