2026年1月31日(土)「ランニング・マン」

THE RUNNING MAN・2025・英/米・2時間13分

日本語字幕:手書き風書体下、戸田奈津子/シネスコ・サイズ(IMDbでは2.39、Arri Alexa 35、DJI Ronin 4D)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、dts:X、12-Track Digital Sound、IMAX 6-Track)
(英15指定、米R指定、日PG12指定)(日本語吹替版、IMAX版、ATMOS上映、4D上映などもあり)

公式サイト
https://the-runningman-movie.jp
(全国の上映劇場案内、リンクもあり)

74点

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 面白かった。ハラハラ、ドキドキで、なかなか怖い。あまりよくは覚えていないながら、最初の映画化、アーノルド・シュワルツェネッガー版の「バトルランナー」(The Running Man・1987・米)の印象があまり良くなく、やっぱりスティーヴン・キング作品(本作はリチャード・バックマン名義なのだとか)は映画化するとダメなのかと思ったもの。それが本作では設定こそあり得ないものの、ドローンや防犯カメラを使った追跡など、なかなかのリアリティで見せる作品に仕上がっていた。

 逃げる過程がロード・ムービー的になっていて、助けてくれるもの、裏切るもの、そのへんがまた面白い。ただ主人公のキャラはどうかなと思う。反抗的すぎ、短気すぎ、暴力的すぎ。このゲームを勝ち抜くためのキャラとしては、これくらいが必要だったのかもしれないが、ちょっと友達になりたくないヤツかなあと。がんばる姿を見ていて、次第に気にならなくなるのだが‥‥ そしてほかのライバル・キャラが酷すぎ。予選を勝ち抜いたとは思えないほどのヘタレというかどうにも漫画チック。説得力無し。まあ、あまり出てこないから良いと言えば良いけど。

 助けてくれるキャラで、暴露系ユーチューバーみたいな男を演じていたのはマイケル・セラ。どこかで見たなと思ったら大傑作青春ファンタスティック・コメディ「スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団」(Scott Pilgrim vs. the World・2010・米/英ほか)の主人公をやっていた人だった。オタッキーな感じが絶妙。でもオジサンになったなあと。もちろん助けてくれる地下の闇商人を演じたウィリアム・H・メイシーは良い味を出しているが、ゲスト的な出演でちょっと物足りない。それと、やっぱり助けてくれる美女(主人公は結婚していて、妻を愛していて、TV局からあてがわれた美女も断るが)は欲しかったかなあ。後半で車に乗った「アメリカーノス」ファンの美女、エミリア・ジョーンズも出てくるが、あまり活躍せず物足りなかった。

 監督・脚本はエドガー・ライト。TVシリーズの監督から「ショーン・オブ・ザ・デッド」(Shaun of the Dead・2004・英/仏)でブレイクし、笑えるアクション・コメディ「ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!」(Hot Fuzz・2007・英/仏)、そしてもちろん「スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団」も撮っている。その後シリアス・アクション「ベイビー・ドライバー」(Baby Driver・2017・英/米)や、衝撃的スリラー&ホラーの「ラストナイト・アット・ソーホー」(Last Night in Soho・2021・英/中)も撮っている才能溢れる人。

 もう1人の脚本は、「スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団」の脚本を手がけていたマイケル・バコールという人。クエンティン・タランティーノ監督の「ジャンゴ 繋がれざる者」(Django Unchained・2012・米)では出演もしているそう。

 TVショーの小道具で出てくるお札の肖像がアーノルド・シュワルツェネッガーだったのは、やっぱり前作へのオマージュということだろうか。

 銃は、冒頭ハンターがスイカを撃っていたのがルガーのPシリーズ的なオートに見えたが‥‥ ほかに追っ手がグロック、タボール21っぽいブルパップを使用。隊長はシルバー系タラン・カスタムのグロックか2011オート?のようだった。主人公が手に入れるリボルバーはチーフのM60らしいシルバーのスナブノーズ。そして2011オートのカスタムらしいオート(スタッカート? アポロ11?)と、スペクトラM4らしいサブマシンガン、M4カービンなど。2011オートっぽいカスタムのスライドにはFATEの文字が‥‥。あと1911か2011?ベースのお弁当箱みたいなカスタムも出てきたような。

 「ホーム・アローン」(Home Alone・1990・米)のようにいろんな仕掛けや水鉄砲でマイケル・セラが追っ手をやっつけるところは傑作だった。そしてドローンのようなヘリというかヘリのようなドローンや、B2爆撃機のような全翼機も興味深かった。とても説得力があったので、本当にあるものなのかと。

 メイン&エンド・タイトルはマット・カーティス。冒頭、製作会社のロゴが出て、DOMAINのロゴに火花が散り、それが最初のシーンの工場の火花につながっていくというオープニングは監督のアイディアなのか、マット・カーティスのアイディアなのか。アバンの後、赤い座布団に白い文字が載るというクレジットの出し方もオシャレ。よく名前を見かける人で、最近でも「28年後... 白骨の神殿」(28 Years Later: The Bone Temple・2026・英/米/加)、「MERCY/マーシー AI裁判」(Mercy・2026・露/米)、「HELP/復讐島」(Send Help・2026・米)などを手がけている。

 TV出身のエドガー・ライト作品なのに、ラスト、繰り返し「TVを切れ!」と主人公が力説していた。そこもまた面白い。

 公開2日目の初回、日比谷の劇場は24〜25分前に開場。観客層は中高年がメイン。10分前くらいになってシネマ・チャンネルが始まるころには17〜18人ほどいて、男女比は6対4くらいで男性の方が多かった。そしてすでに9席×3列のP席には4人ほどが座っていた。その後、若い人もチラホラ来て、最終的には386席に4.5割くらいの入り。P席は2/3ほどが埋まった。

 シネマ・チャンネルの後、半暗になりCM。非常口案内からランプが消えると、ちびゴジラの本予告。ラストにマナーから忘れ物注意で暗くなり、映写機のマスクが左右に広がって、フルでTCXデモ、幾何学模様のATMOSデモ。そして足元注意、迫力の映画泥棒、映倫と続いて、トーワ・ピクチャーズのロゴから始まる本編へ。


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