2026年4月5日(日)「ザ・ブライド!」

THE BRIDE!・2026・仏/米・2時間06分

日本語字幕:手書き風書体下、アンゼたかし/シネスコ・サイズ(Filmed for IMAX。IMDbでは1.43〈70mm&Dual Laser〉、1.90〈Single Laser〉、2.39、Sony CineAlta Venice 2、Sony FX3A)/ドルビー(IMDbには記述なし)
(仏12指定、米R指定、日PG12指定)(IMAX版もあり)

公式サイト
https://thebride-movie.jp
(全国の劇場案内、リンクもあり)

72点

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 モンスター映画+ギャング映画かと思っていたら、意外とモンスター部分が多かった。舞台的にはギャング映画で、ヒーロー的に持ち上げられたりもするものの、逃避行を続ける主人公たちは意図して犯罪を行うのではなく、追っ手から逃れるために犯罪を犯してしまうような展開。そして女は復讐しようとするが、男はどうにか女を守ろうとする‥‥って、これは強烈なラブ・ストーリー? ただ取り憑かれ女のやることはめちゃくちゃで、その辺が受け入れられるかどうか。

 一歩間違うとゲテモノB級映画になってしまうところ、名優クリスチャン・ベールとジェシー・バックリーが演じることでそうならずにすんだのかなと。いきなりミュージカル張りに踊り出すのには驚かされたが、2人とも全力で踊っている感じで、気迫が凄くて圧倒された。

 他にも監督・脚本・製作のマギー・ギレンホールのつながりからか、弟のジェイク・ギレンホール、アネット・ベニング、ペネロペ・クルス、夫のピーター・サースガードという豪華なキャスト陣。後で知ったのだが、マッド・サイエンティストがアネット・ベニングだったとは驚き。歳を取ったのは当然としても、まったくわからなかった!

 主演のジェシー・バックリーは、アイルランド生まれだそうで、本作の前に出演した「ハムネット」(Hamnet・2025・英/米)でアカデミー賞主演女優賞を獲得して注目を集めている。ボクが本作の前に見たのはA24の「MEN同じ顔の男たち」(Men・2022・英/米)で、それの印象が良くなかったので、あまり注目していなかったものの、やっぱり演技が上手いなあと。その前だと「クーリエ:最高機密の運び屋」(The Courier・2020・英/米ほか)や「ジュディ 虹の彼方に」(Judy・2019・英/仏/米)に出ている。

 出てくるだけで怖くて強く印象に残ったのは、いかにもクラシックなホラー映画に出てきそうなマッド・サイエンティストの助手、グレタ役のジーニー・バーリン。怖いけれどちょっとコミカルな役でもあり、ちょっと良い働きもする。傑作映画で言えば「ヤング・フランケンシュタイン」(Young Frankenstein・1974・米)のイゴールのような役割。メイクからキャラ作り、演技まで、うまいなあと。スピルバーグ監督の自伝的ドラマ「フェイブルマンズ」(The Fabelmans・2022・米/印)などに出ていた人。

 時代設定は1936年。しかも物語はギャングの街シカゴから始まる。映画「俺たちに明日はない」(Bonnie and Clyde・1967・米)の主人公、実在のギャング、ボニーとクライドが射殺されたのが1934年。警官隊の射撃によって120発ほどの銃弾を浴び、蜂の巣にされたとされる。よく似たエンディングだ。ただ、ノスタルジックな感じもあり、古き良き?時代という雰囲気もあった。

 銃は、警察がコルトのポリス・ポジティブっぽい4インチ・リボルバーと、ショットガンはよく見えなかったがウインチェスターのM97?、そしてトンプソン・サブマシンガン。男の刑事は2インチ・クラスのスナブノーズ。ただ女刑事は3インチくらいに見えた。ディテクティブの3インチは1947年かららしい‥‥。ギャングのベビーフェイス・ネルソンはたぶんコルト32オート。ラストに「ザ・ブライド」メイクした女たちの1人が持っていたのは、1911オートの彫刻入りシルバー・モデル。

 時代を反映して、結構タバコを吸っている。また映画館では観客が3D眼鏡のようなものを掛けている姿も描かれているなど、なかなかマニアック。

 ちなみに小説の「フランケンシュタイン」はイギリスの小説家メアリー・シェリー(本作でジェシー・バックリーが2役で演じている)が1818年に匿名で出版したとされる。このことは映画でも語られている。ただ原作では、フランケンシュタインの怪物が伴侶を欲しがるという話がすでに書かれているという。その後作られた映画でも、それが描かれたものがあったような‥‥ 映画では「フランケンシュタインの花嫁」(The Bride of Frankenstein・1935・米)というそのものズバリの作品がある。ただフランケンシュタインというのは博士の名前で、生み出した怪物に名前はなかったのでは? 本作ではちゃんと名前を名乗っているが。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は30分前に劇場がオープンし、25分前くらいに開場。最初オヤジ10人、オバサン2人という感じ。その後、すこし若い人も2〜3人来たものの、最終的に389席に20人いたかどうか。朝早めだったとは言え、どこかの映画サイトでは見たい作品の第1位になったこともあったのに。見たいとか期待ランキングはあてにならないということか。まさかIMAXに流れた? それにしても少ない。9席×4列のリニューアルして豪華になったP席には、少なくとも1人座ったのは確か。

 10分くらい前から、白ドレスの新しいシネマ・チャンネル。終わって半暗になり、CM、案内、そして非常口案内からランプが消え、ちびゴジラの予告。ラストにマナー、忘れ物注意で暗くなって映写機のマスクが左右に広がり、フルのシネスコに。足元注意、迫力の映画泥棒、映倫で、TOWAのロゴから始まる本編へ。


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