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A24だなあという映画。せっかくのファンタジーなのに、ヘビーな家族の問題を取り込んだために、ほっこりした感じはなくなり、いきなりリアリティを突きつけられる感じ。あえてひと言で言えば「不快なファンタジー」だろうか。本当は怖いおとぎ話? 怖くないけど。 大人の童話にしたかったのだろうが、ファンタジーとリアリティのバランスがリアリティの方に偏っていて、とてもバランスが悪い感じ。叫びや怒声が多くて大きく暴力的で、使われている曲というかその使い方も暴力的で、とてもファンタジー気分には浸れない。タバコも吸っているし。ボクには合わなかった。1時間半ほどの短い映画なのに、2時間くらいかと思うほど長く感じた。 猿というかスローロリスのような謎の生物、オチは素晴らしい。かわいいし、まるで生きているかのよう。これは見る価値がある。毛の感じや瞬きの感じがリアル。ちょっと宮父Aニメ的なもの、トトロ的なものも入っていたかも。ただ、親子関係、夫婦関係にグイと踏み込みリアルに描きながら、オチと言葉を教え合うシーンなどはあまりに安易で、ご都合主義。 キャストは、ドン・キホーテみたいなヤバめの父が怪優?「哀れなるものたち」(Poor Things・2023・アイルランド/英ほか)のウィレム・デフォー、研究者肌の魔女みたいな母が「戦火の馬」(War Horse・2011・米/印)のエミリー・ワトソン、血のつながらない養子らしい気の弱い兄が「IT/それが見えたら、終わり。」(It・2017・米)というかTVシリーズの「ストレンジャー・シングス 未知の世界」(Stranger Things・2016〜2025・米)の方が有名かフィン・ウォルフハードと、なかなか豪華。それがなければ見る価値があるかどうかね微妙なところ。最初主人公の少女はとてもかわいく見えるが、物語が進むに従って、そうは見えなくなってくる。普通ファンタジーの場合は逆のパターンが多いのに。クライマックスでは心から応援できなくなる感じ。もったいないというか、監督の関心はそこになかったというか‥‥。 たぶん、どこでもない国の、いつでもない時代の話なので、銃はいろんなものが入り交じっていたのだと思う。モンスター退治少年隊が、メインはシャープス・ライフルっぽい古い銃。ほかにM1カービンやAKもあったような。スーパーの店員はワルサーのレバー・アクション・エアガンのような銃を持っていた。 公開9日目の初回、品川の劇場は20分前にオープン。掃除に手間取ったのか、開場したのは4分前! 観客はボクも含めオヤジが2人。ギリギリにもう1人来たかもしれない。どちらにしてもたった2〜3人。女性ゼロ。朝早い上にファミリー劇場とは言え、「落下音」より少ないなんて!! まあ、この内容では仕方ないか。こんなに少ないのはホント久しぶりに見た。最後列の7席のペア・シートもゼロ。 スクリーンはビスタ・フルで開いていて、入った時にはすでに案内など上映中。すぐに半暗になって予告。ラストにマナー、上下マスクの映画泥棒、映倫で暗くなり、ハピネットのロゴから始まる本編へ。 公開1週目にして1日1回上映などという劇場も出てきているのは、この客の入りではしようがないかなと。ファンタジーの楽しさはここにはない。 |