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<書道・金石学上欠かせない資料>

『刑徒塼原拓選集』

極薄の特浄紙で精密拓本した8部を袋綴じで冊装、帙入り。 刑徒塼の拓本には特有な表情がでます。巷に溢れる偽物からの粗悪な拓本には 決してごまかされないようにご注意下さい。

刑徒塼原拓選集

※お知らせ~刑徒塼原拓選集の販売は終了いたしました。
刑徒塼原拓選集
定価(50,000円+税)

単品販売も1部 定価(6,000円+税)で可能ですが受注生産です。
なお、塼の拓本は数を重ねると線が甘くなり、精密なものは5~10部が限界のため、
お早めにご連絡下さい。
『権量銘』拓本コロタイプ印刷

古代中国、長き戦国の時代を統一した西方の覇者「秦」。大国中国は何百年も多くの国に分かれ、軍事的征服だけでは広大な中華を統治することが不可能。始皇 帝は、政治文化を文字で、交通を車幅で、単位を度量衡で抑え、全てを支配することを考えました。その度量衡の一つ「重さ」である「権」には皇帝の銘を刻み その信用性を全国に知らしめました。 しかし、この権の現存するものは非常に少なく、拓本もまたわずかです。今回は日本に消滅せんとする近代印刷コロタイプ印刷で、拓本の調子を最大限再現したものです。精密な印刷は一台200枚とされるこの印刷で限定300枚に設定しました。

権量銘

コロタイプ印刷の普及について

コロタイプ印刷は、明治時代に西洋から入った中間色を出せる当時最先端の印刷技術でした。その後日本で独自の進化をして世界で最高の精度を誇ることになります。戦前戦後を通して書の世界では拓本(法帖)の印刷に大きく貢献しました。
この印刷の優れた所は、写真と同じように中間色を面でとらえることができ、それを原拓に使用する宣紙のみならず、和紙や極薄の紙でも刷れるという特異性を持っており、仕上がりは原拓に最も近づきます。 現在全盛を誇るオフセット印刷(点で中間色を表し宣紙や和紙類では刷れません)にはない性能です。
しかし、作業が手作業で1版の枚数が200〜250枚、印刷サイズも限られたため、効率性からすればオフセットに大きく溝をあけられ、今日、国内で残る印刷所は一カ所のみとなり、それも高級印刷とし一般には手の届かなくなってしまいました。
ところが、日本が手放したこの技術と印刷機械は海を渡り上海に入り、それが現在北京文物出版社に生きづいているのです。 コロタイプ印刷の創り出す拓本複製は、オフセット印刷では適うことができません。しかしその価値を理解できる世代も 50歳を上回ってしまいました。そして現在インクがべったりついたモノクロ2諧調のようなものがコロタイプとして出回っているため、若い世代もコロタイプ 印刷を認識できない状況にあります。
弊社ではこのコロタイプ印刷の歴史的意味を再認識し、良質の拓本複製を多くの拓本研究家や愛好家に普及すべく、戦前の談書会集帖刊行会に準えてみたいと考えておりましたが、文物出版社の協力で可能になりつつあります。 数年かけて色々な拓本のテストを繰り返しましたが、その中から今回「権量銘」の複製をご覧に入れます。
HP開設にあたり、特別価格でご提供いたしますので、ご購入の皆様には今後のコロタイプについてお尋ねいたしたくアンケートにご協力いただければ幸いです。コロタイプ印刷の真価をご堪能下さい。


「権量銘」複製(まくり・特漉き宣紙使用)定価(3,000円+税)