2001年4月28日(土)「天使のくれた時間」

THE FAMILY MAN・2000・米・2時間5分

日本語字幕翻訳:栗原とみ子/シネスコ・サイズ(レンズ)/ドルビーデジタル・dts・SDDS

1987年、ジャック(ニコラス・ケイジ)は恋人のケイト(ティア・レオーニ)が引き留めるのを振り切って、研修のため単身ロンドンへ旅立った。さよならは言わない、ボクらに別れはないからという言葉を残して。13年後、ジャックはウォール・ストリートで成功を収め、会社のオーナーとしてフェラーリを乗り回す日々。独身で、クリスマスなどお構いなしの猛烈ぶり。ところが、ある朝目覚めると、ケイトと同じベットにいて、幼い子供が2人。勤めは妻の父のタイヤ・ショップだった。

69点

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 これはほとんど名作「Mr.デスティニー(Mr. Destiny・1990・米)」と同じ構成。リメイクと言っても良いかもしれない。あちらが物語の収支決算がちゃんと合っているのに対して、こちらはいわば赤字。たくさんの内圧が高まるエピソードがこれでもかと用意されていながら、解放されるのはラストのたった1回。それも、ちょっと匂わせるだけ。欲求不満がたくさん残って当然でしょう。

 たとえば、主人公が成功している世界では、よき家庭人たろうと祝日を大切にする重役の1人を軽蔑しておきながら、ありふれた家庭人になっている世界では結局、家族で過ごす祝日の大切さに気が付かない。

 ようするに、主人公は現状に満足しているので、人生の分岐点で別な方向へ行ったとしたらということを受け入れられない。また「Mr.デスティニー」ではそういうことの素晴らしさに気付いていくエピソードがたくさん織り込まれているのに対して、こちらはむしろ逆。独身でお金と名声と地位があった方が良いということしかない。あまりに否定的なことばかりで先が読めないが、ちゃんとした解決を付けないのなら何でもできるというわけか。

 この映画の最大の救いは、アニーという名の5歳くらいの娘。とにかくキュートでかわいいし、いろいろと笑わせてくれる。彼女がいなかったら、この映画には見るべきところがニコラス・ケイジとティア・レオーニ(「ディープ・インパクト(Deep Impact・1998・米)」、本当は金髪なのか黒髪なのか??? あのX-ファイルのモルダーことデビッド・ドゥカブニーの奥さん)以外あるだろうか。




【ただいま執筆中。少々お待ちください】



 公開初日の初回。混むとは思えなかったが、まちがえて50分前に劇場に着いてしまった。予想通り誰もいない。40分前になってやっと5人。ちゃんと並ぼうとしない医師と看護婦の不倫カップルといった感じの(会話を聞くともなしに聞いて想像)2人に注意してやろうかとも思ったが、気分を害するだけであの2人に言ったところで無駄そうなのでやめた。

 35分前で10人に増え、開場したのは20分前になってから。遅い。この時点で25人くらいで、もともと見た劇場には指定席がないので全席自由。予想通り女性が多く、1/3が男で、2/3が女という感じ。それぞれの半分がオジサンとオバサン。最終的に400席に1割いたかどうか。人気ないんだなあ。ニコラス・ケイジって名優かもしれないけれど、たぶん日本人好みの顔ではないんだと思う。なんか歌手のプリンスとも通じる、は虫類的イメージがあるんだなあ、ボクにとっては。

 初日の初回プレゼントがあって、天使の絵柄入りオリジナル・マグカップをもらった。うれしい。これってもう元を取っているんじゃない? 得した。たまにはこういうこともないとね。


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