2001年10月7日(日)「トゥームレイダー」

LARA CROFT:TOMB RAIDER・2001・独/英/米・1時41分

日本語字幕翻訳:松浦美奈/70mm(シネスコ・サイズ(マスク))/ドルビーデジタル・dtss・SDDS

〈独12歳制限、英12歳制限、米PG-13〉
トレジャー・ハンターのララ・クロフト(アンジェリーナ・ジョリー)は、1985年に行方不明になった父(ジョン・ボイト)が残してくれた置き時計の中から、金属版のようなものの破片を発見する。言い伝えによると、それは過去の高度な文明の中心となっていたあるものを閉じこめたキーの2つに割られた片方であるらしい。数日後に迫った惑星直列の日、そのキーをある遺跡のある部分に差し込むと、封じられたパワーを取り出すことができると知らされたララは、単身、遺跡探しの旅に出かける。

72点

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 イギリス生まれの人気ゲームを完全映画化。主演のアンジェリーナ・ジョリーは、髪型からファッションまでゲームと同じ出で立ちに、ハリウッド・シークレット・ブラ(「エリン・ブロコビッチ(Erin Brokovich・2000・米)」でジュリア・ロバーツを巨乳にしたアレ)で、もともと大きいバストをさらに大きくしての体当たり演技。ほとんどのスタントも自分自身でやっているという。その理由は、自分の子供がこのゲームが好きで、そのイメージを壊さないようにしたかったからということらしい。

 とにかくアンジェリーナ・ジョリーがカッコいい。そして、「マトリックス(Matrix・1999・米)」ばりの派手なアクション、冒険に次ぐ冒険、解かなければならない謎……ゲームの要素はしっかり守られている。

 こういう映画でよくありがちなのは、オリジナルの人気を借りて、最低限のことだけやってごまかすというパターン。上映時間も1時間30分くらいが多い。

 ところが本作は、前半の動きが少ないシーンで彼女の人物像を描き、後半は遺跡を巡る冒険の連続で世界中を飛び回るという盛りだくさんな内容。女007のようで、とにかくカッコいいわけだ。実生活でも本当の父であるであるジョン・ボイトを父親役にし親子の情愛を描こうとはしているが、見終わってもほとんど何も残らない。しかし、これはそういう映画なのだ。原作がゲーム生まれなのだから、もともと娯楽作品だという。

 たぶん、脚本のせいでもあるだろうし、監督のタッチのせいでもあるだろう。監督のサイモン・ウエストという人がこれまで撮っている作品に、囚人輸送飛行機を描いた「コン・エアー(Con Air・1997・米)」や「将軍の娘 エリザベス・キャンベル(The General's Daughter・1999・米)」がある。本作は、雰囲気として良くも悪くも「コン・エアー」に似ていると言っていいだろう。できとしては「将軍の娘 エリザベス・キャンベル」の方が上だと思う。

 どうやらドイツの銃器メーカー“ヘッケラー・ウント・コッホ社”がお金を出しているらしく、本作にはララが使うH&K USPピストルのカスタムの2挺拳銃をはじめとして、特殊部隊は「DENGEKI電撃(Exit Wounds・2001・米)」についで、現ドイツ軍最新アサルト・ライフルG36Kカービンが登場している。他に、ワルサーP99ピストルやシュタイアーTMPサブマシンガンなども出ているので、ガン・マニアは要チェック。
 公開2日目の初回、45分前に前売り券を持っている人の列が7人、当日券の人の列が10人ほど。老若比は半々で、男女比が3:1で男の方が多い。35分前になると前売り券30人以上の、当日券20人以上になった。年齢層は中学くらいから老人までと幅広い。

 25分前に開場して、最終的に1,044席の7割ほどが埋まった。

 冒頭にドルビー・デジタルどうくつ編のデモあり。


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