日本語字幕:手書き下、伊原奈津子/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル・dts・SDDS
(米PG指定)
ミステリー事件専門の探偵社「ミステリー社」は、個性豊かな4人の男女と1匹の犬で構成されていた。難事件をいともあっさり解決すると、いままてで貯まっていたお互いへの不満が爆発して、突然解散することになってしまう。しかし2年後、バラバラになったメンバーの元に“スプーキー・アイランド”への招待状が届けられ、不気味な事件を解決して欲しいという。 |
寝た。久しぶりに見ながら途中ちょっと気を失ってしまった。1時間27分が長い。これは原作を知らないとこのおもしろさはわからないのかもしれない。まったくノレないまま、物語は気づくとクライマックスへ。アメリカで5,642万ドルの記録的大ヒットと謳っていたけれど、IMDbの評価では5.4点という低さ。全米の興行収入ランキング(http://yarusou.com/r0mrekidai.htm)で見ると、2002年8月現在で第1位の「タイタニック」が6億78万ドル。「スクービー・ドゥ」は1億5,148万ドルで97位ではないか。それでも日本円で約17億円!!もなるが。 俳優は驚かせてくれる。まず犬のスクービー・ドゥーの親友、ちょっと知能障害があるようなシャギー・ロジャーズを演じるのが、マシュー・リラード。「デッドマンズ・カーブ(The Curve・1998・米)」での悪役が強烈で、とてもこんな軟派な役など想像できない。マシュー・リラードは名優だと思うけれど、この役には向いていないのではないだろうか。 相棒でリーダ的役割の色男、フレッド・ジョーンズを演じるのは、黒髪をプラチナブロンドに染めている「ラスト・サマー(I Know What You Did Last Summer・1997・米)」のフレディ・プリンゼJr.。これまた役に合っていない気がする。「シーズ・オール・ザット(She's All That・1999・米)」はもちろんのこと、ゲームを実写映画化したSFの「ウィング・コマンダー(Wing Commander・1999・米)」にしても、やっぱり二枚目路線で、こんなアホ役(「ラスト……」が違うかはこの際おいといて)は似合わない。肉料理に白ワインが出た感じだろうか、よくわからないけど。 「ラスト……」にも出ていたけれど、人気TV番組のクィーン「バフィ 〜恋する十字架〜」のサラ・ミシェル・ゲラーは、まあ納得の役どころかも。こういう軽い役があっている気がする。ファンの人、ごめんなさい。 もうひとり、チームの参謀を務める唯一の才女(?)を演じる女優さんはひょっとしたら拾いものかも。リンダ・カーデリニというこの人は、TVが多かったのだが次第に映画に進出してきている。話題作は本作が初めてという感じ。ちょっと注目してみたい。 まあ、謎の人物を演じるMr.ビーンことローワン・アトキンソンはオマケみたいなものだろうから、出ていなくても大差はないだろう。 最大の戦犯かもしれない監督は、映画編集者出身のラージャ・ゴスネルという人。惜しいところでいまひとつだった「25年目のキス(Never Been Kissed・1999・米)」とかイヤミさばかりが鼻についた「ビッグ・ママス・ハウス(Big Momma's House・2000・米)」とか……当然の結果の本作ということにはなる。残念。それを覆して欲しかった。 原作はなんと大傑作「トムとジェリー」の生みの親、ハンナとバーベラの名コンビ。製作総指揮までやっている。いくらマンガがおもしろくても、実写映画が面白くなるかは全く別物といういい例だろう。 日本語吹き替え版と字幕版があって、公開初日の字幕版初回(2:50〜)の回に出かけた。劇場が変更になっていて、グレード・ダウンの感。映画は実際のところ上映劇場によって印象が大きく変わる(機内上映などいい例。短縮、トリミングもあるが……)ので、ソンした気分でもある。 40分前に着いたら、ロビーには2〜3人の人。30分前になって12〜13人に増えた。ほとんど20大の若者が中心で、男女比は半々、カップルが多い。意外だったのは、外国人、なかでも黒人が多かったこと。お国では大人気の原作であることが伺われた。 最終的に指定なしの300席に40人ほどの入り。ガラガラ。吹き替え版の子供達は楽しんでいたようだったから、子供向けプログラムというふうに考えた方がいいのかもしれない。あえて劇場で見る価値があるか、難しいところ、と言っておこう。 煙が文字になっていくタイトルは秀逸だった。デザインはニーナ・サクソン。 |